中国が東南アジアに最も影響力ある国に、シンガポール調査研究機関

 

中国が東南アジアに最も影響力ある国に、シンガポール調査研究機関

福建省福州市で行われた「中国-ASEAN人文交流年」展示イベントのしかけ絵本を紹介するコーナー。(2月2日撮影、福州=新華社記者/姜克紅)

【新華社シンガポール4月10日】シンガポールのシンクタンク、ISEASユソフ・イシャク研究所はこのほど発表した「東南アジア情勢(2024)」と題する調査リポートで、中国が引き続き経済と政治の面で東南アジアに最も影響力のある国だと見なされていることを明らかにした。

 調査対象者のうち、59.5%が中国を「東南アジアに最も影響力のある経済大国」だと答え、その割合は他の国を大幅に上回った。米国としたのは14.3%で、東南アジアの戦略や政治面への影響力でも中国がトップに立っていることが明らかになった。

 中国と東南アジアの関係について、調査対象者は全体的に楽観的な見通しを示し、半数以上が「向こう3年で自国と中国との関係が改善する、または大幅に改善する」と回答した。「米国に対する信頼感はごくわずか、または全くない」と回答した調査対象者の割合は2023年の32.0%から40.1%に上昇した。

 中国が打ち出した人類運命共同体構築という理念については、調査対象者の31.3%が「この理念は東南アジア諸国連合(ASEAN)の発展の方向性と相互補完性がある」との考えを示した。

 今回の調査は1月3日~2月23日に行われた。ASEAN10カ国の学界、財界、民間組織、メディア、政府部門、地域・国際機関の約2千人がオンラインで回答した。

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