カズンズがケンタッキー大の次期HCにロンドを推薦!「チームを導くのにラジョン以上に優れたリーダーはいない」<DUNKSHOOT>

ケンタッキー大は全米屈指の強豪校として知られ、これまでアンソニー・デイビス(ロサンゼルス・レイカーズ)、デビン・ブッカー(フェニックス・サンズ)、バム・アデバヨ(マイアミ・ヒート)、シェイ・ギルジャス・アレキサンダー(オクラホマシティ・サンダー)ら、多くの選手をNBAに輩出してきた。

NCAAトーナメント優勝8回はUCLAの11回に次ぐ数字だが、近年は苦戦が続いており、サウス地区第3シードで挑んだ今年のトーナメントでも1回戦で第13シードのオークランド大に76-80で敗れていた。

シーズン終了から約3週間後の4月9日、2009年からチームを指揮していたジョン・カリパリHC(ヘッドコーチ)が退任を発表。15年間で410勝123敗の成績を残し、デイビスを擁した12年には全米制覇を成し遂げたカレッジ界屈指の名将は、自身のX(旧ツイッター)にビデオを投稿し「ここでの生活はとても気に入っているが、そろそろこのプログラムから完全に離れる時期だと思う」と語っていた。

そんななか、同大OBで元NBA選手のデマーカス・カズンズが、先日、現役を引退した元チームメイトのラジョン・ロンドをケンタッキー大の次期HCに推薦した。
自身も2004年から2年間ケンタッキー大でプレーした司令塔のロンドは、17年間のNBAキャリアで957試合に出場し、平均9.8点、4.5リバウンド、7.9アシストを記録。抜群のバスケIQと視野の広さを武器にアシスト王に3回輝いたほか、08年にボストン・セルティックス、20年にレイカーズでリーグ優勝を経験している。

カズンズはポッドキャスト番組『Bully Ball』でロンドを母校のHCに推す理由を次のように述べた。

「現時点でケンタッキーにとって最適な人材はラジョン(ロンド)だと思う。正直言って、この状況でベストな男だ。彼は生粋のケンタッキーっ子で、(同大で)プレーしたOB。彼はおそらく他の誰よりも両者(選手、コーチ)のことを理解している。

ラジョンをあのポジションに置くことで、(チームが)前進するエネルギーになるだろう。彼はスタンダードを作るのがうまく、チームを引っ張っていくことができる。ケンタッキーを導くのにラジョン・ロンド以上に優れたリーダーはいないと思う」

キャリア晩年にはアシスタントコーチ的な役割を務め、レイカーズ時代の同僚レブロン・ジェームズは彼を「生粋のリーダー」と評し、デイビスからは「HCになるのは間違いない。とんでもないコーチになるだろう」と太鼓判を押されたロンド。

過去にもクライド・ドレクスラー(ヒューストン大/98~00)、クリス・マリン(セントジョンズ大/15~19)、アンファニー・ハーダウェイ(メンフィス大/18~)、ジュワン・ハワード(ミシガン大/20~24)など、元オールスター選手が母校のHCに就任したケースは少なくないが、リーグ最高級の頭脳を持ったロンドの抜擢ははたしてあるのか。

構成●ダンクシュート編集部

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