群馬県前橋市は10日、市内に住む80代の夫妻が有毒植物のスイセンを食べて嘔吐(おうと)などを訴え、食中毒と断定されたと発表した。夫妻は同日時点で入院中だが、回復しているという。
市衛生検査課によると、夫妻は8日午前7時ごろ、自宅の庭に生えていた植物をニラだと思って採取し、ニラ玉の調理に使用。同8時ごろに食べたところ約30分後に嘔吐などを発症し、家族に連れられて市内の病院を受診した。
市保健所は夫妻が食べた料理の残品を検査したところ、スイセンが持つ有毒成分「アルカロイド」を検出した。中毒症状の類似性などからスイセンを原因とする食中毒と判定した。
同課は「食用と確実に判断できない植物を食べるのは絶対にやめて」と注意を呼びかけている。