地域活性化に向け 「緑のふるさと協力隊員」着任 1995年からの取り組み/岡山・鏡野町 

岡山県鏡野町は9日、「緑のふるさと協力隊員」に新たに着任した太田航平さん(27)、豊島裕香子さん(21)に委嘱状を交付した。地域活性化に向け1年間、さまざまな活動に取り組む。

太田さんは東京都出身で大学卒業後、福島県内の自動車部品を製造する企業に勤務する中、農山村の生活に興味を抱いて応募。豊島さんは東京都出身で、在籍する中央大学文学部を4年に進学した今春から休学し、美術館巡りや芸術祭、農業などを体験しようと応募した。町は富ふるさと公社に委託して活動助成費を支給する。

竹田の町役場での交付式で藤田昭彦副町長が委嘱状を手渡し、「地域イベントへの参加、農作業体験、美術館見学などさまざまな経験をし、これからの糧にしてほしい」と激励した。

太田さんは「農作業や地域の伝統行事などを通じ、いろいろなことを学びたいと思う」。豊島さんは「大学で美術史を専攻しており、就活を前に視野を広げるため、やりたいことを楽しむ1年にしたい」と抱負を話した。

緑のふるさと協力隊は、NPO法人地球緑化センター(東京都)が審査した若者を自治体が受入れる事業で、同町は旧奥津町時代の1995年から取り組み23回目。これまで受け入れた33人のうち、10人が町内に定住している。

協力隊員の委嘱を受ける豊島さん(中央)と太田さん

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