91歳の花咲かじいさん、今年も桜満開 浜田・金城の原さん、ほぼ1人で世話 「あと5、6年は頑張りたい」

開花したヤエベニシダレを前に「まだまだ成長を見守りたい」と話す原忠吉さん=浜田市金城町下来原

 島根県浜田市金城町下来原、下来原八幡宮裏手にある桜のヤエベニシダレが見頃を迎えている。地元のNPO法人が地域の憩いの場にしようと植樹し、今は理事長の原忠吉さん(91)がほぼ1人で世話をする。今年も無事に開花し、原さんは「まだまだ大きくなる。成長を見守りたい」と話した。

 地元住民らでつくるNPO法人「かなぎの里山」が、住民や県外の企業が所有し、手つかずだった八幡宮周辺の田畑約3万5千平方メートルに許可を得て、2012、13年に2品種を植樹した。現在、ジンダイアケボノ72本とヤエベニシダレ346本が育っている。

 メンバーの減少に加えて、草刈りや伐採といった作業でけがをする危険があるため、原さんがほぼ1人で一帯を管理している。

 ヤエベニシダレは高さ3メートルほどで、4月に入りピンク色の花を一面に咲かせた。住民が散歩や花見で訪れているという。

 今週末までは見頃といい原さんは「次世代に託せるよう、あと5、6年は頑張りたい」と笑顔を見せた。

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