井上尚弥の公開練習「過去最多」報道陣100人! ネリの挑発には「志が低い」

サンドバッグ打ちする井上尚弥

ボクシングのスーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(31=大橋)が10日、横浜市内の所属ジムで挑戦者のWBC同級1位ルイス・ネリ(29=メキシコ)との防衛戦(5月6日、東京ドーム)へ向けた練習を公開。勝利に自信を示すとともに、ネリの挑発を一笑に付した。

ボクシングでは1990年2月のマイク・タイソン(米国)以来34年ぶりとなる東京ドーム決戦の盛り上がりを表すように、所属ジムの大橋秀行会長が「過去最多」という約100人の報道陣が集結。この日が31歳の誕生日だった井上は「年は関係なく、パフォーマンスも成長しているので、いいキャリアの積み方ができている」と心境を語った。

過去にドーピング疑惑と体重超過という問題を起こしたものの、元WBC世界バンタム級王者の山中慎介にKOで2連勝しているネリについては「攻撃面に目がいきがちですけど、打たれ強さもあるし、荒々しいボクシングの中でのディフェンス、細かいうまさがある」などと警戒。だが、KOするまでに10ラウンドかかった前戦のマーロン・タパレス(フィリピン)戦を引き合いに出し、「驚く結果、タパレス戦より期待できる。どっちに転んでも言えることで、本当にハラハラした試合ができる」と自信に満ちた口調でスリリングな戦いになることを予想した。

また、ネリが海外メディアのインタビューで井上を「過大評価」などと挑発し、井上とWBA同級1位ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)を倒した後に引退する意向を語っていることを伝えられると「志が低いですね」と笑い飛ばした。

スパーリングは100ラウンド超を予定して、すでに80ラウンド以上こなし「計画通り」と調整は順調。この日はシャドーボクシングとサンドバッグ打ちを2ラウンドずつ行い、軽快な動きを披露した。

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