演歌界に現れた21歳の新鋭・小山雄大 デビューシングル『道南恋しや』レビュー

演歌界に颯爽と現れた期待の新人・小山雄大。柔和な笑顔で魅力を振りまく彼のデビューシングル『道南恋しや』が4月10日に発売された。

4歳から本格的に民謡を習いはじめた小山は、小学生の頃から全国の民謡大会で数々の賞を受賞し、中学1年には「NHKのど自慢」にてグランドチャンピオンを獲得。その後「天城越え」「ふたり酒」など数々の名曲を生み出したレジェンド作曲家・弦哲也に師事したことで歌声がさらに磨かれ、このたび弱冠21歳で演歌歌手としてデビューすることとなった。聴く人に癒しを与えるフレッシュな歌声は“マジックボイス”とも称され、デビュー前からその歌声の虜となった人も数多い。

今回はそんな小山雄大の2曲入りデビューシングルの楽曲レビューをお届けする。

M1「道南恋しや」

彼の故郷・北海道の白い雪景色が目に浮かぶ、演歌歌手・小山雄大の名刺代わりとなる1曲。演歌の王道である“ふるさとへの想い”をテーマにしたこの楽曲には、歌いだしの「風が」から始まる5秒間のロングビブラート、至る所でテクニカルに効かせるこぶしの数々、緩急のついた情緒あふれる歌声など、幼少期から磨き上げられてきた実力が存分に詰め込まれている。夢を叶えるために若くして故郷を飛び出した青年の寂しさとノスタルジーが歌詞からあふれ出ているものの、彼のカラッとした伸びやかな歌声と華やかな和楽器の音色のおかげもあって、楽曲全体としてはそれほど哀しさに満ちた印象は受けないだろう。むしろ1人の青年のこれからの冒険と成長を見守っていきたいと願う親心や慈愛に満たされるはずだ。

M2「椿咲く島」

北の大地を歌った「道南恋しや」から一転、南の島を舞台に愛する人や家族への想いを哀愁たっぷりに綴った本曲は、連絡も寄こさない自分勝手な夢追い人の心情を人情味にあふれた歌声で湿度高く歌っている。演歌の醍醐味と言えば、やはり奏でられる楽器の音色の厚み。この楽曲でも心の琴線に触れるような弦楽器の音色をはじめ、間奏で情緒豊かに奏でられるアコーディオンの旋律など、メロディ部分も聴きどころ満載。様々な角度からこの曲の感情表現を味わってもらいたい。

演歌は何度も歌われることで深みを増していく。今回の2曲も21歳の小山雄大と、10年後、20年後、さらにそれ以上年齢を重ねた小山雄大とでは歌い方も印象もまったく異なってくることだろう。まだまだ歩き始めたばかりの彼の演歌道。研鑽を続ける彼の勇姿を今後も見守っていこうではないか。

Information

小山雄大『道南恋しや』発売日:2024年4月10日(水)
品番:KICM-31134
価格:¥1,500(税込)
収録内容:
1.「道南恋しや」作詩:さわだすずこ/作曲:弦哲也/編曲:猪股義周
2.「椿咲く島」作詩:さわだすずこ/作曲:弦哲也/編曲:猪股義周
3.「道南恋しや」オリジナルカラオケ
4.「道南恋しや」一般用カラオケ
5.「椿咲く島」オリジナルカラオケ
6.「椿咲く島」一般用カラオケ

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https://www.kingrecords.co.jp/cs/g/gKICM-31134/

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https://king-records.lnk.to/Dounan_Koishiya/


◾️プロフィール
北海道札幌市出身。2003年3月5日生まれ。20歳。特技はマジックでかなりの腕前。
2歳のころから、テレビで流れる氷川きよしの曲を聴いて歌い始める。
4歳の時から本格的に民謡を習い始める。小学二年生からは三味線も弾き始める。
2009,2011,2015年には道南口説節全国大会幼年の部、少年一部、少年二部でそれぞれ優勝。
2012,2015年には全大阪みんようジュニアフェスティバル全国大会にて第二部、第三部で優勝するなど様々な賞を受賞。
NHK「NHKのど自慢」、テレビ東京「カラオケバトル」、フジテレビ「ミライ☆モンスター」他テレビ番組の出演も増える中、2016年上京。作曲家・弦哲也氏の元でレッスンをスタート。同年、「NHKのど自慢」チャンピオン大会において氷川きよしの『獅子』を歌いグランドチャンピオンに輝く。
2024年にキングレコードより「道南恋しや」でデビュー。

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