深刻な被害が相次いだ「ツキノワグマ被害」防止に向け青森県全域で「生息状況調査」実施へ

2023年に深刻な被害が相次いだクマの話題です。

直近6年間の青森県内のツキノワグマの出没件数は、2023年が1133件と急激に増え、記録が残る1992年以降最多となりました。

2024年最初の被害防止に向けた連絡会議が開かれ、2024年度の取り組みを確認しました。

連絡会議には、県警や県の担当者が集まり、2023年度の被害状況を共有しました。ツキノワグマによるリンゴやブドウといった農作物への被害は、弘前市、大鰐町、南部町など16市町村で確認され、被害額は2129万円に及びました。

特に春先のクマは、冬眠から目覚めたばかりで空腹だったり、子育ての最中で神経質になっているという特徴があります。

2024年も11件の目撃情報が確認されています。

【青森県自然保護課 吉田巧課長】
「近づいてしまった場合には、クマの動きに注意しながら、決して背中を見せて走ったりすることなく、ゆっくりと後退していただくことが大事だと思います」

県は2024年度、県内全域のツキノワグマの個体数などを把握するための生息状況調査を実施し、そのうえで有識者による検討会を開く予定です。

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