「きびダンディがきびダンスしちゃうみたいな…?」障害のあるアーティストがきびだんごの包装紙をデザイン【岡山】

岡山の名産品と障害のあるアーティストのコラボレーションです。就労継続支援の事業所を利用する人たちが、きびだんごのパッケージの包装紙をデザイン、商品化に向けた審査会が開かれました。

(アーティスト)
「桃太郎が岡山を食っているという、ビジュアル的にわかるように描いてみました」

岡山市北区を拠点に就労継続支援の事業所などを運営するありがとうファーム。

多くの障害のあるアーティストが通っています。

今回デザインしたのはきびだんごのパッケージの包装紙。

エントリーした21人の作品から大賞の1点が山脇山月堂の商品に採用されるもので、きょう(10日)は安部社長に直々にプレゼンをしました。

(アーティスト)
「『きびダンディ』です。きびだんごを略したら、きびだん…きびだん…きびダンディがきびダンスしちゃうみたいな」

(山脇山月堂安部真良社長)
「僕らが思っている感性じゃないところがやっぱりすごい。色の使い方だったりタッチだったり、思った以上にすてきな作品がいっぱいあって、選ぶのに迷うなというのが感想ですね」

アートを1つの軸として事業を進めてきたありがとうファーム。今、課題に直面しています。国による報酬の改定です。

A型事業所では「生産活動の収入が利用者へ支払う賃金を上回る」という基準についてより厳密に評価され、未達成なら報酬の減額につながる場合もあるというのです。

(ありがとうファーム深谷千草さん)
「今までも頑張ってきたんですが、さらにギアを上げていかないと、(上げて)いこうと。みんなでそう思っています」

事業所の運営が厳しさを増す中、多くの人に手に取ってもらえるきびだんごとのコラボに期待を寄せます。

(ありがとうファーム深谷千草さん)
「芸術を高めようというよりは、いろんな人が生きていて、いろんな表現がある社会を実現していこうというためのアートとして、うちの会社では捉えているので、そういった社会への一歩になればいいと思っています」

大賞に選ばれたパッケージは、今年夏ごろに店頭に並ぶ予定で、売り上げの一部がアーティストの収入になるということです。

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