「子どもたちの夢を支える大人たちの街であってほしい」映画 “蔵のある街” オール倉敷ロケで 地元出身の平松恵美子監督【岡山】

岡山県倉敷市が舞台となる長編映画の制作が決まり、地元出身の平松恵美子監督が作品に込めた思いを語りました。同じく地元出身のタレント・MEGUMIさんや俳優の前野朋哉さんらが出演します。

(平松恵美子さん)
「ぶざまな姿をこの故郷で見せることになるんだなと思うと、かなり恥ずかしいんですけども、楽しみたいなと思っています」

記者会見で作品への意気込みを語った平松恵美子監督です。

平松さんは倉敷市生まれの57歳。山田洋次監督のもとで助監督・共同脚本家を務めたのちに監督デビューし、これまでに2本の長編映画を手がけています。

「蔵のある街」は、平松監督が同級生や知人から「地元で映画を撮ってほしい」と依頼され製作を決意したものです。

ヤングケアラーの友人を勇気づけるため、高校生たちが自分たちの手で花火を打ち上げようと奔走するストーリーです。

これまでに約20分のパイロット版を作り、個人や企業から製作資金を募ってきました。

110分の大作になる見込みだという今回の作品。きょう(10日)の会見では作品のキャストとして、倉敷市出身のタレントMEGUMIさんや俳優の前野朋哉さん、さらに橋爪功さんが出演することなどが発表されました。

会見で平松監督は地元・倉敷に対する思いも口にしました。

(平松恵美子さん)
「(子どもたちに)大きな夢を持って生きていくというのかな、そういう生き方をしていいんだよっていうことを伝えたい。それを支えてあげる、そういう大人たちになりたい、そういう大人たちのいる、街であってほしい。わが祖国、倉敷が…というような願いも込めています」

オール倉敷ロケで作る「蔵のある街」です。6月に県内在住者を対象にしたオーディションを行い7月から8月にかけて撮影。

公開は来年7月の予定です。約7000万円の製作費は、引き続き個人や企業に寄付を募っていて、倉敷市も企業版ふるさと納税を活用した補助金でサポートすることにしています。

© RSK山陽放送株式会社