リニア中央新幹線の静岡工区での工事に難色を示し続けてきた静岡県の川勝平太知事が10日、辞職願を提出。リニア開業への影響が注目されています。リニア関連の工事が進む沿線エリアの反応を取材しました。
名古屋駅では、リニアの開業時期への影響を気にする声が多く聞かれました。 「もちろん早く動いてほしい。期待しているので」（50代） 「私としては、できるだけ早く開通を願いたいんですけどね。もっと早くしていれば、我々が生きている間に開通したんじゃないかと思って」（80代） 中には、並々ならぬ思いでリニアの早期開業を待ち望む人も── 名古屋駅から徒歩5分。名古屋みやげを販売する、その名も「オミャーゲ名古屋」。名古屋弁の缶バッジ、味噌カツや天むすをモチーフにした箸置きなど、オリジナルの名古屋みやげが並びます。 力を入れているのが、リニアグッズ。オリジナルのスウェットやキャップなどを作っています。 「このオミャーゲ名古屋という土産屋自体が、リニア開業を見据えて作ったお店になりますので。去年の11月ぐらいから待っていられないと思いましたので、先走って作り始めちゃいました」（オミャーゲ名古屋 堀江浩彰さん） 川勝知事の辞職を受け、リニア開業は早まるのでしょうか？ リニア開業を待ち望んでいる店主の堀江さんは── 「名古屋～品川が40分で移動できるというのが、僕からしたらワープみたいな。そういう、今までできなかったことができる。これからどんなことが起きるのかなというのが一番の楽しみなので、それに向かって前に進むことを期待する」（堀江さん）
「前向きな知事になってくれたら、みんな喜ぶ」
同じくリニアの新駅が予定されている岐阜県中津川市の美乃坂本駅周辺では、10日もリニア開業に向けた駅前の開発工事が着々と進められていました。 「辞職してくれて、すこしでも早く計画が進むといいなと」（60代） 「本当は27年にできる予定だったのに、だいぶ先になっちゃったから川勝さんのせいといえばせい。反対していたからね。（開通が）進んでほしい。とにかくできてほしい」（70代） 「リニアを作ることに前向きな知事になってくれたらみんな喜ぶと思うので、そういう人になってほしいです」（大学生） 一方、リニア開業を目指すJR東海の幹部は「川勝知事の辞職は一政治家の判断だから、我々はどうこう言う立場ではない。（後任知事の）選挙は注視せざるを得ない。リニアは推進してほしい」と話していました。
後任知事のスタンスは不透明
川勝知事が辞職願を提出したことで、後任を決める静岡県知事選は5月9日告示、同26日に投開票になる見通しです。 現時点で出馬する可能性がある人物は、川勝知事のもとで副知事を務めたこともある大村慎一さん（60）。 前の浜松市長の鈴木康友さん（66）、川勝知事から後継を打診された衆議院議員の渡辺周さん（62）といった名前も挙がっています。 いずれの人物もリニア事業へのスタンスを表明しておらず、県議会や地元経済界などの支援は定まっていません。 （4月10日15：40～放送 メ～テレ『ドデスカ＋』より）
