「絶対に顔を映さない」はずだったのに!迷子の2歳娘が保護、インタビューで約束破られ父親怒る テレ朝「詳細控える」

お花見の最中に2歳の娘が迷子になり、父親が警察に事情聴取されて......。テレビ朝日系の情報番組「モーニングショー」がこんなシーンを放送したところ、父親がX上で、顔を映さない約束を同局が破ったと怒りを露わにしている。

この父親は、同局に抗議したうえで「しかるべき措置」を取ることも明らかにした。テレビ朝日の広報部は、この父親とは連絡を取っているとして、「詳細につきましてはお答えを控えさせていただきます」と取材に説明した。

「絶対もう離しちゃダメよ」警察から事情聴取の場面も映る

2024年4月8日放送のモーニングショーは、各地のお花見に人が殺到し、迷惑行為などのトラブルも起きていることを特集した。

そんな中で、東京都台東区内の上野恩賜公園では、6日の土曜日はあまりの人の多さに迷子になる子どももいたと報告した。

同日の14時ごろに迷子が起きたとし、男性が女児の手を引いて、交番へ連れて来るシーンを映した。その際に、警察からの声かけを聞いているような女児の顔もアップになった。

すると、そこへ父親が走って来て、息を切らしながら、「ごめんなさい! ありがとうございます!」と男性らにお礼を伝えた。そして、父親は、しゃがんで娘と向き合うと、娘は父親の首に抱き着いた。

父親は、男性らに手を合わせて、再度お礼をする。「パパ、どこいたの~?」と娘から言われ、父親は何かを言って聞かせる。すると、警察官が来て、「お店にいたって」と伝え、父親は、「ごめんね」と娘の頭をなでて、抱っこした。

これに対し、警察官は、「絶対もう離しちゃダメよ」と父親にクギを指していた。その後、父親が警察官から事情を聴かれる場面が映っている。

父親は、お花見をしていたところ、2歳の娘が迷子になったという。

番組では、その場で父親にインタビューを行い、父親は、娘を抱きながらこう説明していた。

「向こうの方、歩いて行ったので...。本当に泣きそうになりましたね。片時たりとも離さないようにしなきゃなと思いました」

「『絶対に顔を映さない』という条件でインタビューを受けた」

番組の放送後、娘の父親は4月9日、モーニングショーに対し、X上で抗議の意向を示した。

それによると、父親は、番組のスタッフからインタビューの依頼を受け、一度断ったが、スタッフから「どうしても」と言われ、「絶対に顔を映さない」という条件でインタビューを受けたという。

「ですが、実際のオンエアでは私に加え、一緒に取材を受けた2歳の娘の顔もハッキリと映っています。一生懸命頑張っている現場のディレクターさんの姿を見て、善意で出演したのですが、非常に残念です」

放送された内容を確認し、家族で話し合った結果、「子供の顔が判別可能なレベルでハッキリと映ってしまっていること」を重く受け止め、抗議することにしたと説明した。そのうえで、「今回の件はテレビ朝日に対し、厳重に抗議した上でしかるべき措置をとらせていただきます」と明らかにした。

さらに、補足的な内容を投稿して、「本件についてはきちんと説明しないと誤解を生む可能性があったため、発信させていただきました。不快な思いをされた方、申し訳ございません」と述べた。

娘の父親は10日、J-CASTニュースの取材に対し、「現在、テレビ朝日と直接コミュニケーションをとっておりまして、まだ詳細が話せない状況です」と答えた。

テレビ朝日の広報部は同日、取材に対し、この父親とは連絡を取っているとして、「そのため、詳細につきましてはお答えを控えさせていただきます」とコメントした。

父親がXで抗議の意向を示した翌日にあたる4月10日の「モーニングショー」では、特にこの問題に関する言及はなかった。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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