飛騨高山ウイスキー造り応援バスツアー 樽の製造や蒸留所を見学 岐阜県高山市

ウイスキー貯蔵樽の内部を焼き付ける「チャーリング」の様子=8日午後、高山市桐生町、日進木工

  飛騨高山で始まったウイスキー造りを応援するバスツアーが企画され、参加者は高山市の廃校を活用した県内初のウイスキー蒸溜所と貯蔵樽を手掛ける家具メーカーを訪ね、製造過程や原酒の味などを満喫しました。

  このツアーは、去年4月に本格稼働した飛騨高山蒸溜所とウイスキー樽の製造現場を見学するものです。

  十六フィナンシャルグループのカンダまちおこしが運営するローカルクラウドファンディング「OCOS」で参加者を募り、名古屋を中心に関東や関西から計22人が参加しました。

  高山市桐生町の老舗家具メーカー日進木工では、北村卓也社長が飛騨の匠の技と家具製造の技術で作り上げたウイスキー樽「HIDA BARREL」について説明しました。

  工場見学では、木材を高熱の蒸気で蒸して曲げる「飛騨の曲げ木」の技術や、特殊な機械で樽を組み上げる製造方法のほか、樽の内部をガスバーナーで焼き付ける「チャーリング」を見学しました。

  続いて、高山市高根町の旧高根小学校をリノベーションし、去年4月に本格稼働した飛騨高山蒸溜所を訪問。有巣弘城社長の案内で、校長室や職員室、教室に貯蔵されたウイスキー樽を見学しました。

  有巣社長は、17年前の廃校当時のまま黒板に残る「今までありがとう」などと書かれた子どもたちの思いがウイスキー造りのきっかけになったと語り、体育館では、世界初の鋳造製蒸溜器「ZEMON(ゼモン)」や、製造過程などについて説明しました。

  最後に参加者へ麦汁や樽に詰める前の原酒「ニューポッド」が振る舞われました。

※参加者
  「美味しいです、熟成したのを飲むのが楽しみ」

  飛騨高山蒸溜所では2026年秋に、県内で初めてとなるシングルモルトウイスキーの発売を目指しているということです。

※日進木工株式会社 北村卓也社長
  「樽を作っている会社自体が珍しいので、そういう意味で興味を持っていただけると思う。飛騨高山蒸溜所とタッグを組んで、飛騨高山ウイスキーファンにもっともっと、お越しいただけるようになっていければ」

※飛騨高山蒸溜所 有巣弘城社長
  「飛騨は木工を大事にする文化。古いものを大事にしながら育ってきた文化が多いと思う。ウイスキーも古いものを大切にして育っていくので、そういったことを 飛騨に来て知っていただくきっかけ作りになればうれしい」

  このバスツアーは、7月5日と6日にも開催予定で、ローカルクラウドファンディング「OCOS(おこす)」で参加者を募っています。

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