SLやまぐち号、5月3日から運転再開 「デゴイチ」2年ぶり復活 JR山口線の新山口―津和野間

2年ぶりに運転を再開するSLやまぐち号(JR西日本提供)

 JR西日本中国統括本部は10日、JR山口線の新山口―津和野間を走る観光列車「SLやまぐち号」の運行を5月3日に再開すると発表した。客車をけん引していた蒸気機関車(SL)D51は修繕のため運行を取りやめていた。デゴイチの愛称で親しまれるSLが2年ぶりに先頭を走る。

 D51は2022年5月、車体に亀裂が見つかった。以降、やまぐち号はディーゼル機関車が先頭で運行していた。D51は修繕や点検、試運転を重ねており、JR西は観光客が増える大型連休期間中に運転を再開できると判断した。広島市東区で記者会見した蔵原潮本部長は「観光の活性化の役に立てればと思う。沿線で手を振る光景が戻るとうれしい」と話した。

 SLやまぐち号は梅雨時期の6月などを除き、11月24日までの土日祝日を中心に運行。指定席とグリーン席の2種類で、今月22日午前6時からインターネット予約や、みどりの窓口などで扱う。

 また、JR西は環境保護を目的に23年度、山陰線の一部区間で実施したバイオディーゼル燃料を利用した列車の走行試験を今秋ごろから岩徳線で乗客がいる状態で行う方針という。

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