「どうリニアと向き合うか」「川勝県政をどう評価」は避けて通れない争点 専門家が超短期決戦を占う【静岡県知事選】

静岡県の川勝平太知事が辞職し、5月9日告示、26日投開票という見通しの知事選。この選挙日程だと投開票まで2か月もない超短期決戦となりますが、これまでに元副知事の大村慎一さんが出馬を表明、前浜松市長の鈴木康友さんが前向きに検討。衆議院議員の渡辺周さんは4月10日、「意欲はある」と報道陣に語りました。静岡の地方政治を四半世紀見つめてきた法政大学大学院の白鳥浩教授に、この選挙戦の行方を占ってもらいました。

【写真を見る】「どうリニアと向き合うか」「川勝県政をどう評価」は避けて通れない争点 専門家が超短期決戦を占う【静岡県知事選】

<LIVEしずおか 滝澤悠希キャスター>
白鳥教授、静岡県知事選で浮上した3人の顔ぶれをどう見ますか。

<法政大学大学院 白鳥浩教授>
もし仮に、この3人が出馬することになると、西部の鈴木康友さん、中部の大村慎一さん、東部の渡辺周さんという、そういう地域対立になりかねないです。

<LIVEしずおか 水野涼子キャスター>
一方で、どんなところが注目ポイントになりますか。

<法政大学大学院 白鳥浩教授>
15年続いた川勝県政の中で、やはり「どうリニアと向き合っていくのか」県民に問われていく。そして「川勝県政をどう評価するのか」ということだと思います。やはりリニアは国家的な交通政策にも関わってくる、あるいは環境政策にも関わってくるので、これは避けては通れない争点だと思います。

<LIVEしずおか 滝澤悠希キャスター>
県政も課題が山積している状態ですが、超短期決戦となる中、有権者はどんなところをポイントにすればいいですか。

<法政大学大学院 白鳥浩教授>
まず、この選挙は相乗りさえなければ、衆院選の前哨戦になっていくことになる。いつ衆院選があるかわかりませんけれども、一つは、ここで静岡の民意を政党に対して決めていく。もう一つは、自民党総裁選の前哨戦にもなっていく。静岡県内に今度の自民党の総裁候補として有力な方がいらっしゃいますので、今後の選挙の顔としての意味も問われていく。ですから、単に一つの県の知事を選ぶということ以上の全国的な意味がある。そういう選挙になるんだろうと思います。

<LIVEしずおか 滝澤悠希キャスター>
広がりが考えられるということですよね。もう一つ、伺いますが、与野党相乗りがどうなるのか、わかっていません。政党の思惑は今後どうなっていくと思われますか。

<法政大学大学院 白鳥浩教授>
自民党としては、やはりここで県政の奪還を図りたい。これまで川勝県政が自民党と対立的な立場であったということがあるわけです。ただ、それに対して野党側は、この川勝県政から政権交代が始まったということがあるので、やはり自民党とは違う県政を望みたい、そういう思惑があると思います。

© 静岡放送株式会社