「なるべく早く私が去るのが県民のためになる」4期15年で終えん…川勝知事“職業差別”発言で辞表提出

川勝県政は4期15年で幕を閉じることになりました。職業差別とも受け取れる発言によって批判が殺到していた静岡県の川勝平太知事は4月10日、当初の予定を前倒しして議長に辞表を提出し、受理されました。

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<LIVEしずおか 滝澤悠希キャスター>
「午前9時21分です。川勝知事が中沢議長に辞表を提出しました」

辞表提出はわずか十数秒ほどでした。

15年間続いた川勝県政が幕を閉じることになった発端は新入職員への訓示。職業差別とも受け取れる発言をしたことで県に批判が殺到しました。

<静岡県 川勝平太知事>
「6月議会をもって、この職を辞そうと思います」

発言の翌日、川勝知事は突如辞職を表明し、その後、自らの発言について謝罪・撤回しました。ただ、静岡県議会の最大会派などは6月の県議会を待たずに早期の辞職を要求。そして、4月10日、当初の予定を前倒ししての辞表提出に至ったのです。

<静岡県議会 中沢公彦議長>
「政治家として発言すべきでないことを発言したということは致命的だったと思いますが、こちらもそれなりの努力をしたつもりではありますけど、なかなか向こうはそういうふうな姿勢を取ってくれなかったので、我々としても忸怩たる思いがある」

一方、川勝知事は前倒しの辞職の理由を語りました。

<静岡県 川勝平太知事>
「私の発言等によりまして、県民のみなさまに大変なご迷惑がかかっていると自覚がありましたのでなるべく早く止めたい。県政の空白を短くする」

また、リニア新幹線の2027年の開業が断念となり、実際の計画のスケジュールが見えてきたことなどを「一つのめど」と説明。

<静岡県 川勝平太知事>
「こうした大義名分があり、地元の声も体に向けながら戦うというのは厳しいものがありました。『孤軍奮闘囲みを破って還る』還る時は来たかなと」

そして、県民へのメッセージを求められると…。

<静岡県 川勝平太知事>
「本当にありがとうございました、という以外ないですね。なんて言いますか、みんな人がいいですね、静岡県は素晴らしいところです。その方たちに僕が迷惑をかけたのはつらいこと、私だけが原因、発言など含めて、なるべく早く私が去るのが県民のためになる」

10日の辞表提出、受理に伴い、川勝知事は30日後の5月10日午前0時に自動的に失職します。

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