【ミャンマー】ミャンマー避難民10万人受け入れ可能=タイ[政治]

タイのパーンプリー外相は9日、同国北西部ターク県メソトと国境を接するミャンマー東部カイン(カレン)州ミャワディを武装勢力が包囲したことを受け、同地での戦闘から逃れる避難民10万人を受け入れる準備があると述べた。

タイ外務省によると、パーンプリー氏は、ミャンマー状況を巡るセーター首相やタイ国軍幹部との会合の後で明らかにした。流入する避難民を安全な地域で一時的に収容する準備があり、10万人を超えても関係機関は対応可能だとしていると述べた。他国に対しても必要に応じて支援を求めるため、今後協議をしていく予定だという。

セーター氏らとの会合は、ミャンマー軍政から特別便の運航許可を求められ、7日にミャンマー機がメソト空港に着陸したことを受けて開催された。特別便についてパーンプリー氏は、市民や書類を輸送するためのもので、一部で報じられているようにミャンマー国軍の関係者や武器、国営銀行の支店から持ち出した現金を運ぶためのものではなかったと語った。

在ヤンゴンのタイ大使館によると、現時点でミャワディでの武力行使に関する報告はないという。

パーンプリー氏は会合で、取り扱いが大きく減っているメソトとミャワディを通じた国境貿易についても議論がなされたと明らかにした。現在は、この国境の通行が可能だが、ミャンマー側での戦闘が輸送の妨害になる場合には、経由地がタイ南部ラノーン県など他の国境に変更され得ると述べた。ミャワディ周辺では昨年11月以来、国軍と抵抗勢力との対立が激化し、メソト経由の物品輸送に影響が出ている。

© 株式会社NNA