那須どうぶつ王国の「リヴ」、繁殖へ横浜に移送 ユーラシアカワウソの欧州亜種で準絶滅危惧種

移送されるユーラシアカワウソの雄「リヴ」(那須どうぶつ王国提供)

 【那須】大島の那須どうぶつ王国は10日までに、飼育する準絶滅危惧種ユーラシアカワウソの欧州亜種の雄「リヴ」を17日に横浜市の「よこはま動物園ズーラシア」に移送すると発表した。貴重な血統である欧州亜種の繁殖の可能性を広げることが目的。

 那須どうぶつ王国によると、ユーラシアカワウソはかつて良質な毛皮を得るための狩猟で生息数が激減し、近年も川の汚染などで生息数が減少しているという。欧州亜種は2022年末時点で、国内では5園で計9頭が飼育されている。

 リヴは20年5月にポーランドの動物園から搬入された。現在5歳で体長約80センチ、体重約8.8キロ。16日まで展示され、移送後はよこはま動物園ズーラシアにいる雌との繁殖を目指す。

 那須どうぶつ王国の担当者は「新しい環境で貴重な血統の繁殖が成功することを願っている」と話した。

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