県内、紅こうじ健康被害6件 8日間で5件増、相談21件

 富山県は10日、小林製薬の「紅こうじ」を使ったサプリメントを巡る健康被害について、県内で該当のサプリを服用し、体に異常が出たとの相談が9日正午時点で累計6件あり、厚生労働省に報告したと発表した。前回発表の1日時点から5件増えた。症状の程度は明らかにしていないが、死亡は確認されていないとした。

 富山市保健所や厚生センターに、腎機能の低下など体調が悪くなったり、過去に紅こうじを含むサプリを摂取したとの相談が累計21件寄せられており、1日時点から18件増えた。県はホームページ上で該当サプリを摂取しないように呼び掛けている。

 新田八朗知事は、10日の会見で「健康被害は全国的にも大きな社会問題になっている」との見解を示し、県医師会に、紅こうじと関連がある健康被害の事例が見つかった際は、厚生センターなどに連絡するよう求めていると説明した。

  ●市内医療機関に情報提供を依頼

 富山市は10日までに、市内の医療機関に、紅こうじの健康被害が疑われる患者を診断した場合は、市保健所に情報提供するよう改めて依頼した。市民病院は今月、サプリを服用していた県内の女性2人が同病院を受診し、腎機能の低下が認められたと発表したが、保健所に連絡していなかった。

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