中学生が転倒の80代救助 黒部・明峰中の5人 119番、ティッシュ買い血止め

春休み中、転倒した女性を助けた(左から)八村さん、村上さん、西島さん、平田さん、柳原さん=黒部市明峰中

  ●「反射的に動いた」始業式でたたえ

 黒部市明峰中の生徒5人が春休み中の3月、市内のショッピングセンター駐車場で、転倒して顔にけがをした80代女性の救助に協力した。突然の出来事にも慌てず対応した生徒たちは、「とにかく助けなきゃと思い、反射的に体が動いた。当然のことをしただけです」と振り返った。

 女性を救助したのは、2年生の柳原理玖さん、平田彩人さん、八村柊汰さん、西島誠悟さん、村上蓮さん。3月27日午後、市新牧野のショッピングセンター「メルシー」駐車場で女性がつまずいて倒れ込み、顔から血を流しているところに出くわした。

 すぐに駆け寄って周囲の大人たちに声を掛けるとともに119番通報した。店内に走って小遣いでティッシュを買い、女性の血を拭って介抱した。女性は無事、救急車で黒部市民病院に搬送された。

 同校は5日の始業式で、機転を利かせて事なきを得た5人の善行を全校生徒に紹介し、たたえた。5人はいつも一緒に遊んでいる友達で、女性の無事に「周りの人たちと協力して助けられて良かった」と話した。

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