こども食堂に氷見そば 「道場」が無償提供 手打ち、味わって

手打ちの氷見そばを贈る吉川道場長=氷見市谷屋

 氷見市内のそば打ち愛好者でつくる「九頭竜工房 ひみそば道場」は10日、市内のこども食堂に手打ちの「氷見そば」の無償提供を始めた。氷見そばを通じた交流の拡大と地域貢献を図るのが狙いで、子どもたちに興味と関心を持ってもらい、担い手のすそ野の拡大にも期待を寄せる。

 道場は2009年1月に田上政輝事務局長(71)の紹介で、そば打ち名人の安久義二さん=福井市=が創設。現在は会員27人が受講しており、道場開設から15周年の節目に地域の交流を広げようと、会員が練習で打った生そばを30~40食、原則月1回、市内の子ども食堂5カ所に無償提供することにした。

 10日は吉川重治道場長(78)=高岡市伏木=が氷見産のそば粉を使って手打ちした40人分を、ひみキトキトこども食堂ネットワークの向優子代表(49)に手渡した。

 27日に氷見市のふじみだい子ども食堂でわんこそばで味わう予定で、向代表は「食材が高騰する中、ありがたい。子どもは楽しみにしており、氷見そばに興味を持ってもらえれば」と話した。吉川道場長は「手打ちそばは味が違う。そばを打ってみようという人が増えればうれしい」と述べた。

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