大谷翔平に教えたい!デヴィ夫人、2億7000万円奪われて知った「お金と裏切りの現場」毎日100万円が忽然と

「大谷さんは本当にお気の毒」とデヴィ夫人(写真・共同通信、福田ヨシツグ)

違法賭博で借金を抱えた水原一平元通訳(39)が、大谷翔平(29)の銀行口座から450万ドル(約6億7500万円)を窃盗した疑いがもたれている。

一方、日本の芸能界でも、側近に裏切られて財産を横領されたり、窃盗されたりする事件が後を絶たない。本誌は、2016年に経理担当者による巨額の横領事件が発覚したデヴィ夫人(84)を直撃した。

「大谷さんは、真面目で人間性に富んでいて、お顔もかわいらしくて、非の打ちどころがない方。奥さまも、素敵な方をお選びになりましたね。今、水原さんのスキャンダルが汚点のように出てきて、本当にお気の毒だと思います」

デヴィ夫人が、残念そうに話す。

「大谷さんは、水原さんを信頼し、生活費などの管理もまかせていたのではないでしょうか。アメリカの銀行は、毎月の明細が郵便で届く代わりに、日本のように通帳がありません。

水原さんが、明細書を大谷さんに見せなければ、横領はわからないですよね。私も海外生活が40年以上ありましたから、“通帳を見る” という習慣がありませんでした。だから、あんなことに……」

2011年から事務所の経理業務をまかされていたT(逮捕時は60歳)が、総額2億7000万円を288回にわたって横領していた――。デヴィ夫人が、そのことを知ったのは、2016年になってからだ。

「Tは、有名税理士法人から派遣されてきた人でしたので、頭から信用していました。未婚で子供もおらず、女っ気はゼロ。働きぶりも実直で、彼が税理士法人を定年退職した後は、個人契約に切り替えたくらいです。私も、海外に行けばTにネクタイをお土産に買ったりしていました」

デヴィ夫人は、真面目な仕事ぶりに見えたTに通帳を預けた。スタッフの給与の振り込みなど、銀行業務のいっさいをまかせたが、不正はなかなか発覚しなかった。

「彼が経理担当になって以降、なぜか『納税金額が足りない』という報告があるんです。数年間は、私が銀行から借り入れて補填していました」

なにかがヘンだと、税理士も変えて7カ月たったある日、デヴィ夫人は、銀行口座の通帳を目にしたスタッフから異常を指摘された。

「Tの自宅近くの支店から、週に数十万円ずつが引き出されていたんです。深夜までかけてスタッフたちと通帳を調べたんですが、私たちはその金額の大きさに笑うしかありませんでした。

帳簿上は、私個人から事務所へ、貸付金を毎月返済しているかのように偽装していました。彼を問い質しても、ニタニタするばかりで……ここにいたら絞め殺してやりたいくらいです」

Tは徐々に大胆になり、発覚直前は100万円ずつ、数日間連続で引き出していたこともあったという。

「驚いたことに、Tは飲食店勤務の中国人女性に貢いでいたんです。その女性は、年に何度も東京と北京を往復し、現地にマンションまで購入していました。子供をロンドンに留学させていたそうです」

デヴィ夫人はTを横領罪で刑事告訴し、2019年に2200万円を着服したぶんが認定され、懲役4年の実刑判決が下った。

「もし、詐欺罪で告訴していたら、不正に引き出された2億7000万円全額が認定されていたでしょうね。その後、損害賠償を求めた民事訴訟で、Tと対面する機会がありました。もう、よぼよぼのお爺ちゃんになっていましたよ。まだ、お金をどこかに隠しているんじゃないかとは思いますが、いつまでもそのことにこだわっていたら、前には進めません。もう調べるのはやめました」

デヴィ夫人がこの一件で得た教訓をこう話す。

「やっぱり銀行通帳は確認するべきでした。どんなに信用していても、お金のことはきっちりするべきです」

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