【西武】松井監督珍しく感情あらわ「結果論」 貯金1でも気になる接戦の脆さ

西武・松井監督

西武は10日のロッテ戦(ベルーナ)に延長10回の末、2―3で落とし開幕4カード目にして初の負け越し。順位も首位タイからロッテと並ぶ3位に後退した。

先発したドラフト1位ルーキー・武内が苦しみながらも7回2失点の粘投、1点を追う9回にはレジェンド・中村が起死回生の1号同点ソロを左翼スタンドへ放り込んだ。通算500本塁打まであと28本と迫る値千金弾に球場内は沸騰した。だが、押せ押せムードの中、なおも二死二、三塁のサヨナラ機をつくりながらあと一本が出ず。延長戦に突入し、外崎の失策も絡んでピンチを広げ、新守護神・アブレイユがソトに決勝打を許した。

松井稼頭央監督(48)は「武内はよく2失点で粘ってくれた。もちろん打線の援護があればよかったんでしょうけど、(終盤は)粘り強くつながったと思うし、こういうふうに粘っていれば勝つチャンスは出てくると思う」と総括。終盤の打線の粘りを前向きに捉えながら、球団記録となった中村の21年連続本塁打について「長くやって積み重なってきたものもある。毎年いい準備をして体調を維持してくれるのは助かる」と敬意を表した。

ただ、質量ともに豊富な投手力を強みに守り勝つ野球を標ぼうする2年目の松井ライオンズだが、6勝5敗のチーム成績の中で1点差ゲームの勝敗は2勝4敗と黒星が先行している。やはり安定して白星を重ね、V奪回に近づくためには接戦をいかにものにできるかがカギとなる。指揮官をはじめとする首脳陣がいかに改善していくかが今後の課題と言えそうだ。

松井監督はこの日の外崎を含めた連日の拙守からの失点について「助け合いの中で、トノもピッチャーを助けることもありますし、試合の中でミスはもちろん出てくる」と擁護。また、ソトではなく次打者の茶谷と勝負しなかったことには「それも考えましたけど、結果論なんで。タラレバを言うとキリがないし、そこで打たれたら僕の責任」と珍しく感情的に会見を打ち切った。

もちろん、シーズンはまだ始まったばかり。今後のかじ取りが見ものだ。

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