岸田首相夫人、米大統領夫人に富山県の高岡銅器贈る 能登半島地震の被災地から選定

贈答品に選ばれたピアス(左手前)、バングル(中央奥)、ネックレス=FUMIKODA提供

折井社長「光栄」

 岸田文雄首相と妻の裕子さんは9日午後(日本時間10日午前)、米ワシントンのホワイトハウスを訪れ、裕子さんがバイデン大統領の妻ジルさんに富山県高岡市長江の銅器着色業「モメンタムファクトリー・Orii」のパーツを使用したアクセサリーを贈った。能登半島地震の被災地として輪島塗などと贈答品に選ばれ、同社の折井宏司社長(53)は「光栄に思う」と喜ぶ。

 アクセサリーは、Oriiがバッグブランド「FUMIKODA」(東京)とコラボレーションした商品。5、6年前から販売しており、独自の技術で着色したコバルトブルーのバングル、ネックレス、ピアスの3点セットが選ばれた。

 折井社長は「20年余り活動してきて、やっと来たかという思い。日常生活やパーティーで何気なく使っていただけたらありがたい」と話す。

 贈答品は能登半島地震の被災地の伝統工芸品が選ばれ、石川県輪島市の輪島塗のコーヒーカップとボールペンも用意された。カップは濃い青色で能登半島が面する夜の日本海を表現。ペンには米国の国鳥ハクトウワシと、想像上の鳥である鳳凰(ほうおう)があしらわれた。

 高岡市も地震で被災したことを踏まえ、折井社長は「これを機に復興の意味でも全国、世界から応援し、来てもらえる高岡になっていけばいい」と期待を込めた。

商品のパーツを手に喜ぶ折井社長=高岡市長江

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