【なでしこ】新世代3バック、ブラジル相手に「割と上手くできた」。南萌華が石川璃音、古賀塔子とのセットに好感触

失点はセットプレー。熊谷紗希の高さもやはり日本の武器。

[She Believes Cup 3位決定戦] ブラジル女子代表 1(3PK0)1 日本女子代表/2024年4月10日05:07(現地9日16:07)/Lower.comフィールド

パリ・オリンピックに出場する強豪4か国による「She Believes Cup」、サッカー日本女子代表(なでしこジャパン)はブラジル女子代表戦との3位決定戦、1-1のドローで90分を終えた。決着はPK戦に委ねられ、日本は一人目から3人連続で失敗し0-3で落とし4位に終わった。アメリカには1-2で敗れ、未勝利で大会を終えた。

3-4-3(5-2-3)のシステムを採用した日本は、リベロに南萌華(25歳)、ストッパーに石川璃音(20歳)、古賀塔子(18歳)という新世代の3バックが組まれ、流れの中からブラジルにほとんど崩されなかった。何よりゴール前での体を張った守備が最後まで光った。

ディフェンスリーダーとして統率した南は試合後、この3バックの連係について「常に声を掛け合い、距離感やチャレンジ&カバーのところは割と上手くできたかなと思います」と頷いた。

「私もなかなか真ん中(リベロ)をやる機会が少なく、ちょっとした距離感を大事にしながら基本的にマンツーマンで付いていき、両脇にいる塔子と璃音は体が強く、声を掛けながらできたと思います」

「逆サイドにいるボールがある時の絞り方もができていて、そこで多く潰せていました。そこを狙いとした3バックだったので、良かったと思います」

失点はコーナーキックから決められた。

「相手がトレインになって3枚大きい選手が中に入ってきたタイミングで、ストーンの選手が行くのかと気になってアタックできなかった状況ができてしまったので、そこは改善しなければいけません。これがオリンピック本番ではなくて良かったと言えるように、しっかり改善したいです」

この日出場しなかったキャプテンの熊谷紗希だが、こうした時に、やはりその高さが日本の武器であることが改めて痛感させられたシーンでもあった。

一方、東京五輪、昨年の女子ワールドカップと入賞できなかった要因の一つが、大会直前あるいは大会中の若手の突き上げの物足りなさが挙げられる。まさに10代だった熊谷がレギュラーを掴んで世界一に立った2011年の女子W杯のように、FIFAランキング7位と”未完成”の日本が上位国を打破するためには、石川や古賀をはじめとする若き世代のブレイクスルーが求められる。

「若い選手に負けないように、もっと戦えるように。安心してみんながプレーできるような信頼を勝ち取っていかなければいけない」

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三菱重工浦和レッズレディース出身で今はASローマで戦う南もまた着々と、日本を代表するディフェンダーになりつつある。

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