旧Sexy Zoneのラストライブ、37万人超がYouTubeで視聴 改名発表は26万人が見守る

ユーザーローカル提供の「生放送リアルタイムランキング」を元に、日本のインターネットの1週間の動きを多角的に紹介する「Weekly HOT Streaming」。

政治ニュース、ゲームの大会、アイドルのライブ、VTuberの配信………様々なジャンルの話題が飛び出すこの連載を読めば、あなたもきっとインターネットの多様性と面白さに改めて気づくはずだ。

なお、ランキングの仕様上、国外の配信の情報が入ったり、カウントされていない配信もあるだろうが、その点は何卒ご容赦を。

今回は、3月31日(日)から4月6日(土)のトピックスにフィーチャー。この週の実質日本1~2位(1位はシステムの仕様で海外の配信がランクイン)は、アイドルグループ・timelesz(旧Sexy Zone)関連の配信となった。

出典:生放送リアルタイムランキング

旧Sexy Zone、中島健人卒業のラストライブ開催

旧Sexy Zoneは、3月31日をもってメンバーの中島健人さんがグループを卒業。当日、4人体制としてのラストライブ「Sexy Zone ONLINE LIVE」を、リアル会場なしの配信限定の形式で行った。

本ライブは、最高同時接続者数(以下、最高同接数)約37万を記録したYouTubeのほか、グループ・個人のInstagramアカウント、ファンクラブ「FAMILY CLUB online」と多岐にわたるプラットフォームで配信。

特に「FAMILY CLUB online」の配信ではファンクラブ会員限定パートとして、元メンバーのマリウス葉さんが登場し、デビュー曲「Sexy Zone」を歌唱するサプライズもあった。

timeleszに改名、新メンバーを決めるオーディション開催へ

さらに翌日4月1日には、グループ名を「timelesz(タイムレス)」に改名すること、また新メンバーを決めるオーディションを開催することも発表。

新メンバーオーディションはオーディション番組形式を予定しており、媒体は現在検討中とのこと。

人気グループだけあって、新メンバー加入には賛否両論巻き起こり、ファンから届いたさまざまな意見に、メンバーの菊池風磨さんが自身のInstagramストーリーで返信するというコミュニケーションも生まれた。

兎田ぺこら実の母親が初配信 最高同接数18万超を記録

timelesz関連に次ぐ盛り上がりで、最高同接数18万超となったのは、女性VTuberグループ・ホロライブ所属の兎田ぺこらさんの配信。

エイプリルフールの企画として、兎田ぺこらさんの代わりにぺこらさんの実の母親(通称:ぺこらマミー)が配信するという内容で注目を集めた。

ぺこらマミーさんは以前、兎田ぺこらさんの配信にゲスト出演したことがあり、そのチャーミングなキャラクターで人気に。

今回の配信では、自己紹介や、匿名のメッセージサービス・マシュマロを介した視聴者からの質問への回答、兎田ぺこらさんとのゲーム『スーパーマリオ』実況などを行った。

剣持刀子、笹木漸九&椎名獅亥……VTuberのエイプリルフール企画

SNSでは、タレントや企業などによるユニークな嘘が話題となるエイプリルフールだが、配信シーンではVTuberたちの企画が盛り上がりを見せた

にじさんじ所属・剣持刀也さんの配信ではエイプリルフール恒例のキャラクター・剣持刀子が登場し、最高同接数約6万に達した。

剣持刀子は、剣持さんが女体化したビジュアルのキャラクター。「剣持さんの分身、もう一つの人格」といったポジションとのことで、毎年剣持さんのSNSを乗っ取ったり、配信にいきなり登場したり……と、ファンを楽しませている。

他にも、にじさんじ所属VTuberのなかには、性転換したビジュアルのキャラクターをエイプリルフールの恒例企画にしているVTuberが。

葛葉さん・卯月コウさんは、女体化したビジュアルで魔界ノりりむさんと共に「女子会」をコンセプトに雑談配信をするのが恒例。2024年は最高同接約5万人を集めた。

笹木咲さんと椎名唯華さんは、男体化したビジュアルのキャラクター・笹木漸九と椎名獅亥として配信。無理矢理ボイスチェンジャーで男性っぽくした声や、あえてチープにつくられた3Dモデルなどに、コメント欄でツッコミが飛び交っていた。

性別を大きく飛び越えて一気にビジュアルを変える試みは、リアルな肉体を持たないVTuberだからこそのアプローチと言えるだろう。

一方で、毎年散見される、同性婚をはじめこうした性自認や性的指向をネタ化し、エイプリルフール(嘘)にかこつけて集客に利用することについては「クィア・ベイティング」に当たるのではないか、という指摘や批判もある。それを面白がってネタとして消費する受け手の振る舞いも同様であるため、留意したい。

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