木曜劇場『Re:リベンジ-欲望の果てに-』は、巨大病院で巻き起こる権力争いをきっかけに、さまざまな事件が起こり、登場人物たちの「野心」と「復讐心」が入り乱れ、人間の内に秘めた「欲望」がむき出しになっていくリベンジサスペンスです。
本作の主人公で日本屈指の巨大病院「天堂記念病院」の理事長の息子・天堂海斗を演じる赤楚衛二さんと、天堂記念病院に新しく赴任してくる優秀な医師・大友郁弥を演じる錦戸亮さんが取材会に出席。台本を読んだ感想や役作り、お互いの印象、撮影序盤の今聞いておきたいことを語りました。
赤楚衛二「情報が一気にバーッと襲ってくる本は初めて」 赤楚衛二「情報が一気にバーッと襲ってくる本は初めて」
──赤楚さんはフジテレビの連続ドラマ初主演、錦戸さんは『トレース~科捜研の男~』(2019年)以来5年ぶりのフジテレビの連続ドラマへの出演になります。オファーを受けた際の心境はいかがでしたか?
赤楚:木曜劇場は以前『SUPERRICH』(2021年)という作品に出演したのですが、その枠で主演をやらせていただくということで、本当にうれしかったです。
僕自身好きな復讐劇がテーマなので、全力で役を生きたいなと思っています。
錦戸:いろいろと環境が変わったなかで、久しぶりにフジテレビ湾岸スタジオに来たときは…感慨深いというか、ちょっとソワソワした気持ちがありました。またこうやって呼んでいただけて、すごくうれしいので、自分にできることを精一杯できたら。頑張りたいなと思っています。
──久しぶりのフジテレビの現場に来て、いかがですか?
錦戸:来れなくなるかもしれない道を選んだのは自分ですから、久しぶりに来ることができてうれしいです。この前『トレース』や『ラスト・フレンズ』(2008年)のスタッフさんにも久しぶりに会いまして。皆さん当時よりも偉くなっていたのが印象的でした(笑)。
──台本を読んだ感想を聞かせてください。
赤楚:本当に展開が早くて、「次はどうなるんだ」というソワソワ感と、ちょっとした人の醜(みにく)さ、欲望が垣間見える台本なのであっという間に読んでしまいました。なんというか…ここまで情報が一気にバーッと襲ってくる本は初めてですね。
錦戸:本当にスピーディで、バンバン進んで、いろんなことが起こる。伏線みたいなものに気づける人は気づくかもしれないですし、種明かしもブワーッと進んでいくし。1つ終わったと思ったら、すぐ次の“何か”が始まっていて、めっちゃ忙しいドラマだなと思いました(笑)。
今、後半の台本ももらっていますが、最終的にどうなるかまでは明確には教えてもらっていなくて。ただ、人間、いろいろな状況で新しい欲望が芽生えて、目的が変わってしまうこともあるかもしれないですし、そういう点も含めて面白く表現できればいいなと思っています。
──台本に描かれた役については、どう受け取りましたか?
赤楚:海斗も欲望をちゃんと持っていて、だけど欲望の種類が変わっていくキャラクター。その欲望がどう芽生えたのか、どう移り変わるのかということが丁寧に描かれていて共感しやすかったですし、何より「これを演じるのか!」と楽しみになりました。
錦戸:最初のほうの大友郁弥は「この人、何考えているんだろう?」という感じで進んでいきます。でも、ドラマですから、いろいろなことが起こりますし、人も変わるでしょうし、楽しんでいただけたらなと思いました。
──それぞれの役を演じるうえで意識していること、準備していることを聞かせてください。
赤楚:欲望が変化していくので、その変化を楽しんでもらえるように、なるべく最初のほうはフラットでいるようにしています。
そこからどうやって変化させていこうかな…と思っていて。先のことを考えて逆算するよりも、その瞬間どう感じるか、どうなるかということを楽しんで演じようと思います。だから、あまり準備はしていないです。
錦戸:すごく腕のいい優秀な医者の役なので、点滴を打つとかテクニカルな部分はテキパキできるように準備しています。それ以外は何も考えずに、どうにでも動けるように、柔軟性を持って現場に行っています。
錦戸亮「赤楚くんのニュースを見るように」 錦戸亮「共演すると決まってから赤楚くんのニュースを見るようになった」
──今回初共演となりますが、お互いの印象はいかがですか?
赤楚:初めてお会いしたのは、本読みですかね。
錦戸:そうやね。(取材時の)3週間ぐらい前?
赤楚:まだそれしか経ってないんですね。錦戸さんはすごくフラットで、優しくて、ホッとしました。とにかく素敵ですよね。
錦戸:いやいや、やめて(笑)!
赤楚:僕、小学生とか中学生の頃にテレビで見ていたので、「テレビの向こう側の人だ!」という感じなんです。だから、初めてお会いした日の帰りに、マネージャーさんに「本物でしたね」と感想を言っていました(笑)。
錦戸:テレビに出てはいたけどそんな…。僕だって、赤楚くんをテレビで見ていたし、一緒にドラマをやることになってからは、赤楚くんのネットニュースもタップするようになったし。ヒゲもじゃもじゃで(北海道の)ニセコに行ったっていうニュースとか(笑)。
赤楚:行ってましたね(笑)。
──錦戸さんから見た赤楚さんの印象はいかがですか?
錦戸:赤楚くんは、今の受け答えとかを聞いていてもそうやけど、しっかりしていますよね。柔らかい雰囲気を持っている方ですし。あと、楽屋の前を通ると「名前カッコいいな」って思います(笑)。
赤楚:本当ですか?
錦戸:字面がめちゃめちゃかっこいい!役を通して対立する描写がこれからあると思うんですけど、僕も現場では穏やかに過ごしたいですし、仲良く和気あいあいとできればうれしいです。
──赤楚さんは、「テレビで見ていた」という錦戸さんとライバル役を演じることになりますね。
赤楚:ひょいひょいとかわされてしまうくらい、錦戸さんは何枚も上手(うわて)だと思うのですが、海斗はクレバーなところもあるので、必死に食らいついていけたらと思っています。
──まだクランクインしたばかりということですが、これから一緒に芝居をするうえで楽しみにしていることはありますか?
赤楚:海斗と郁弥は対立していくので、そのヒリヒリ感はすごく楽しみです。今日、初めてひと言しゃべったんですよね!
錦戸:しゃべったね。
赤楚:何気ないひと言だったけど、フックになるシーンだったので、これからがより楽しみになりました。
錦戸:僕はきっちり海斗を翻弄していきたいなと思っています。海斗が郁弥にいろいろぶつけてくるのですが、ひょいとかわしていくという。物語が展開していくと、そうやって翻弄できなくなるかもしれないですし、大声でセリフを言い合う状況も出てくるかもしれないですし、そういう関わり合いが楽しみです。
大阪にゆかりのある2人!まさかの共通点にびっくり 大阪にゆかりのある2人!まさかの共通点にびっくり
──お2人はリベンジに燃えるタイプですか?
錦戸:どうやろ?
赤楚:ものによりますね。だいたいのことは忘れて楽しく生きようと思うんですけど、意外と憎しみとか怒りとか負のエネルギーは原動力にもなるので、一概には全部忘れようとはならないです。
──「あの時はすごく悔しかった」という出来事はありますか?
赤楚:憎しみとかそういう感情はないですが…親から「二十歳になったら家を出ていけ」と言われたことがあって。「ちゃんと二十歳で家を出たぞ!」「絶対に戻らないぞ」という気持ちで頑張っています。自分を奮い立たせた出来事ですね。
──錦戸さんはいかがですか?
錦戸:リベンジして勝てそうやったらチャレンジするかもしれないですけど、「絶対無理やろうな」と思ったら挑まないですね。勝てない相手は山ほどいますから。
──お互いに、撮影序盤の今のうちに聞いておきたいことはありますか?
錦戸:それは2人のときに聞きますよ…リアルに「今、どこ住んでるの?」とか聞こうとしちゃったけど(笑)。
赤楚:ここではちょっと(笑)。僕は、錦戸さんの関西弁が気になっています。出身はどちらなんですか?
錦戸:大阪!…これ、ウィキペディア情報やで(笑)。赤楚くんは?
赤楚:生まれは大阪で、育ちは名古屋です。
錦戸:大阪のどこ?
赤楚:守口市でした。
錦戸:えー!マジで!?僕、門真市やから、隣や!今、初めて知りました。
赤楚:共通点ですね!
──赤楚さんは、錦戸さんを昔からテレビで見ていたからこそ聞きたいことはありますか?
赤楚:えっと…うーん、でも…なんだろう…。
錦戸:ないんやろ(笑)?無理しないで!
赤楚:あ、好きな食べ物は何ですか(笑)?
錦戸:桃。
赤楚:えー…僕、アレルギーです(笑)。
錦戸:ははは(笑)。チェリーもあかん?
赤楚:チェリーもダメです…。
錦戸:そっか…。でも、アレルギー知るって大事ですからね。他にアレルギーある?
赤楚:それくらいです。
錦戸:僕は猫アレルギーです(笑)。
撮影:河井彩美
ヘアメイク:箙あおい
スタイリスト:根岸豪