1年生が加わり、どの高校もチームの再構築に取り組む。今企画では5月中旬から始まるサッカーの県高校総体に向けて、高円宮杯JFA U-18 OFAリーグ(1部)に参戦するチームを中心に現状と強化ポイントをチェックし、キャプテンに意気込みを聞いた。第2回は県高校総体で連覇を狙う中津東を紹介する。
【昨年度の主な成績】
高円宮杯JFA U-18 OFAリーグ(1部) 4位
県高校新人大会 準優勝
全国高校選手権県予選 ベスト8
県高校総体 優勝
2月の県高校新人大会で準優勝となり、九州高校新人大会に出場した。昨夏の全国高校総体に出場したメンバーが主力となり、チームの底上げを感じていた。宜野湾(沖縄)に4-0で勝利し、力のあることを証明したが、全国トップクラスの九州の強豪校との対戦では、国見(長崎)0-6、神村学園(鹿児島)0-4と大敗した。
首藤啓文監督は「個々のレベルを上げないと全国では勝てないことを、選手は感じたと思う。すごく刺激になった大会だった」と振り返る。大会後は選手の目の色が変わった。希望者だけが参加する朝練の人数が増え、放課後の練習にも熱が入る。キャプテンの十時夢叶(3年)は「練習から声が出るようになり、プレーの質も上がっている」と変化を感じている。
最終ラインを押し上げ、前線から強度の高いプレスを仕掛けるためにコンパクトな守備陣形を保つ。新チームになっても、これまでのスタイルを変えることはない。首藤監督は「チームのやり方を理解した上で、自分の特徴を出せる選手を使う」と選手選考の意図を伝えており、選手はそれぞれ自分の長所に磨きをかける。個の強さがそのままチーム力に反映される、チームづくりができている。
主将が語る県総体のプラン
MF十時夢叶(3年)
2006年5月15日生まれ、175cm、70kg、前所属チームはティエラFC(中津城北中学校出身)
Q:県高校新人大会、九州高校新人大会からの積み上げは?
二つの大会で課題がはっきり出た。チームとしては(好不調の)ムラがあるので、安定して力を発揮できるようにならなければいけない。個人としては、やはりそれぞれのレベルを一つ、二つ上げないと全国では勝てないと感じた。
Q:県高校総体で勝ち上がるために必要なことは?
春休みに強化試合をして、攻撃と守備のやり方、チームの決まり事がはっきりしたので、迷うことなくプレーできるようになった。県高校総体でもチームとしてやることは変わらない。自分たちのスタイルを徹底できれば結果はついてくる。
Q:どんなプレーでチームの勝利に貢献したい?
(これまでボランチでプレーしていたが)センターバックを担うことが増えた。攻撃の組み立ての際に、ボールを失わないことでチームに安心感を与えたい。セットプレーでは精度の高いキックで決定機をつくりたい。
(柚野真也)