ゴルフ場のカート道の全長は7,000m以上、その金額は1億円以上 そして耐用年数はたったの5年!?

アスファルトの耐用年数は5〜10年ほどと言われている。また、ゴルフ場では根上がりによってヒビ割れることも。

ゴルファーが普段目にするゴルフ場の設備の一つに「カート道」があります。綺麗に舗装されたカート道はスムーズなカートの進行をサポートする一方で、木の根上がりによる破損などでガタガタとカートが揺れて不快な思いをされた方も多いのではないでしょうか。

カート道はホールの中だけではなく、ホールとホールの繋ぎ(インターバル)も舗装されていますから、その全長はスコアカードに記載されている全長に10〜15%程度を加えた長さになります。仮に6,900ヤード(約6,300m)のコースであればカート道の全長は約7,200mですね。

一般的なゴルフ場で使われている5人乗りのゴルフカートの全幅は1.3m程度ですが、その両サイドに人が乗り降りするためのスペース(一般的に成人男性の肩幅である45センチを基準とすることが多い)を加えた2.3m程度が日本のカート道の平均的な幅になります。

また、アスファルトの施工は平米単価が5,000円程度と言われていますから、約16,500平米のカート道を敷設するには18ホールで8,250万円となり、実際にはこれに電磁誘導線や施工会社によっては管理費などが上乗せされますから総額は約1億円程度。結構なお値段です。

そんな高額なアスファルトのカート道ですが、耐用年数は5〜10年ほどと言われており、冒頭に書いたような根上がりによる破損箇所は毎年部分的に補修していく工事が必要となります。しかし見方を変えるとカート道はゴルファーが最も利用するコース内の設備といっても過言ではありません。体験満足度や、将来の修繕にかかるコストにも影響を与えるため、初期コストは割高にはなりますが、海外のコースや現在改造中の春日井CCのような一部の国内プロジェクトでは、塗装面も滑らかで強度にも優れたコンクリートのカート道が採用されています。

皆さんはこのカート道の値段をどのように感じましたか?

レポート/大矢隆司(ゴルフ活動家)
1980年生まれ。中学卒業後15才で単身オーストラリアへゴルフ留学。ジェイソン・ディら多くのトッププロを輩出するHills Golf Academyで3年間を過ごす。帰国後大学に進学し在学中にゴルフコーチに転向。ゴルフコーチングと並行して会社経営を学ぶためにビジネススクールに通いMBA(経営学修士課程)を修了。国内外でのゴルフビジネスの起業を経て、現在はゴルフビジネスのアドバイザーやPMO、オーナー代理人としてゴルフ場やゴルフ関連企業の顧問を務める

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