トランプ氏、ウクライナ訪問は現時点で適切でないとの考え=陣営

Kanishka Singh

[ワシントン 10日 ロイター] - 米大統領選で共和党の候補指名が確定したトランプ前大統領は、現職大統領でないため現時点でウクライナを訪問するのは適切でないと考えている。同氏の陣営が10日に明らかにした。

ウクライナのゼレンスキー大統領は9日公表された独メディア、アクセル・スプリンガーのインタビューで、ロシアの侵攻を終わらせるためのトランプ氏の考えを聞きたいとして訪問を求めていた。

同氏の陣営はゼレンスキー氏から正式な要請はないとした上で「(トランプ氏は)最高司令官(大統領)でないため現時点でウクライナを訪問するのは適切でないと公に述べてきた」と説明した。

米大統領選の候補が外交面の実績をアピールするため外国訪問するのは珍しくなく、トランプ氏自身も2016年大統領選でメキシコを訪問し、当時のペニャニエト大統領と面会した。

米紙ワシントン・ポストは7日、トランプ氏がウクライナにクリミアやドンバスの国境地帯をロシアに割譲するよう圧力をかけることで戦争を終結できると周囲に語ったと報じた。

ゼレンスキー氏はトランプ氏の提案を聞く用意があるとしたが、懐疑的な見方も示した。「われわれが単に領土を放棄するという取引で、それが背後にある考えなら、非常に原始的な案だ」と述べた。

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