火星探査機ロボットコンテスト「URC」決勝大会、KARURAが日本から初出場

国内外46人の学生で構成されるKARURAプロジェクトは4月11日、当初の目標である、ロボット工学コンテスト「University Rover Challenge(URC)2024」の決勝大会への出場が決定したことを発表した。URC決勝への出場は日本初という。

URCは学生による火星探査機の開発と運用を模した世界規模の大会。書類の事前審査を通過したチームだけが6月に米ユタ州南部にある砂漠で本戦となる。

出場チームは事前審査と決勝大会で地質調査や部品配送、機器操作、自律誘導という4つのミッションでそれぞれ100点満点で評価される。さらにマネジメント点を加えた合計500点満点で得点を競う。事前審査では、資金調達方法やマネジメント方法をまとめた2回の中間報告の提出が対象となる。

URC 2024には、参加する102チームの中から書類審査や動画審査で38チームが選考された。6月に開催されるユタ州の決勝大会に38チームが集結する。これまで日本から決勝大会に出場したチームはなく、今回の決勝大会には、KARURAプロジェクトを含む2チームが日本から出場する。

KARURAプロジェクトの日本リーダーを務める瀬戸晴登氏は「今回の大会出場は、日本やアメリカで開発することの可能性を示す1つの実績になりました」と述べている。

開発した機体は4月17日に長野県松本市のサザンガクで披露される予定。渡航費や開発費を調達するためのクラウドファンディングもスタートさせるという。

2023年4月に完成した試作1号機(出典:KARURAプロジェクト)

© 朝日インタラクティブ株式会社