紙一重!大谷翔平〝同点〟神スライディングはビデオ判定で「アウト」 快足を米記者称賛

快足を飛ばす大谷

【ミネソタ州ミネアポリス10日(日本時間11日)発】ドジャースの大谷翔平投手(29)は敵地でのツインズ戦に「2番・DH」で先発出場し、5回に右前打を放ち、3打数1安打だった。連続試合安打を7に伸ばした。打率3割3分3厘。チームは2―3で敗れ、3連勝を逃した。

バットが快音を発したのは5回一死無走者だった。相手先発の右腕パダックがカウント2―2から5球目に投じた内角に食い込む87・9マイル(約141・5キロ)のスライダーをフルスイング。打球速度104・3マイル(約167・9キロ)の弾丸ライナーは右前に弾んだ。ここまでメジャー最多の長打12本を放っており、単打は6日(同7日)の敵地カブス戦の5回に放った右前打以来、9本目だ。日米通算1000安打まであと2本とした。

初回無死一塁はストレートの四球。3回一死無走者は左飛だった。

2―3の7回一死一塁は4番手の右腕スチュワートと対戦。1ストライクからの2球目、内角低めのカットボールで二ゴロに倒れ、走者として残った。

続くフリーマンの右翼線を破る二塁打で一塁から本塁へ激走。右翼手からの返球を中継した遊撃手コレアが本塁へストライク送球してクロスプレーになった。神走塁で、捕手のタッチをかいくぐったかに見えて「セーフ」と判定されたが、チャレンジ(ビデオ判定)により判定が覆り、「アウト」になった。

MLB公式サイトのサラ・ラングス氏のX(旧ツイッター)によればコレアの本塁への送球は92・2マイル(約148・4キロ)だった。米スポーツサイト、アスレチックのファンビアン・アルダヤ記者は自身のXで「大谷翔平は一塁から本塁まで10・89秒で走った」と伝えた。超一流選手による紙一重の勝負だった。

9回に1番ベッツが遊飛に倒れて5打席目は回ってこなかったため、あと1本に迫っていた松井秀喜が持つ日本選手最多の175本塁打到達はお預けとなった。12日(同13日)の本拠地パドレス戦で地元ファンの前で並んで、超える。

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