待望のJ1デビュー。横浜の特別指定・塩貝健人が見せた熱いファーストプレーの真意「ファール気味でも人に強く行く」

[J1第3節]横浜 2-0 G大阪/4月10日/日産スタジアム

大きな一歩を踏み出した。

4月10日に行なわれたJ1第3節の横浜F・マリノス対ガンバ大阪の一戦で、横浜の特別指定選手に登録されているFW塩貝健人が、J1デビューを果たした。

2027年シーズンからの横浜加入が内定している慶應義塾大在学中の19歳は、66分にヤン・マテウスとの交代で右ウイングに入ると、ゴール前に顔を出して果敢にシュートを狙うなど、気持ちのこもったプレーを披露した。

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「Jの下部(中学時代は横浜FCジュニアユースに所属)で試合を観に行く機会があったので、改めて自分がその舞台に立っているのが不思議な感覚で、実感が湧かなかったんですけど、デビュー戦なので後悔しないようにプレーしました」

投入直後には、対峙するG大阪のDF黒川圭介に強くプレッシャーをかけ、黒川に詰め寄られる場面もあった。

「ファンだったり、観ている人を驚かせたいと思って臨んだんですけど、ファーストプレーは熱くなり過ぎました。でもあれくらいやってもいいのかなと思っています。

いつもファーストプレーは、ファール気味でも人に強く行くことを意識してやっているので、あのプレーは悪かったとは思っていません。でも少し感情的になってしまったので、相手選手には謝りました。次はちょっと抑えてやれれば」

自身のプレーに関しては「納得していない」とし、こう続ける。

「シュートシーンはもちろん決めないといけないし、焦ってボールを簡単に蹴ってしまった。途中出場したなかで、自分がボールを収めて(相手を)1枚、2枚剥がせる力はあったと思う。気持ちの部分で焦ってしまった」

塩貝は自身の課題に目を向けつつ、「ファンの心を掴みたいし、応援される人間になりたい。自分を鼓舞してくれた声援に結果で返したかったけど、今日は返せなかった。次にチャンスがきたら、得点を決めたい」と意気込んだ。

取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)

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