車が街路樹に突っ込み炎上、運転席の女性ぐったり…駆けつけた近所夫婦と通りかかった会社員の勇気 福井県勝山市

感謝状を贈られた土田さん夫妻(前列左側の2人)と上山さん=4月10日、福井県の勝山市消防本部

 福井県の勝山市消防本部は4月10日、3月下旬に勝山市内で発生した交通事故による車両火災で、消防署への迅速な通報と運転していた女性を車内から救出したとして、市内の男女3人を表彰した。

 表彰されたのは、同市の会社役員土田八郎さん(65)、佳恵さん(59)夫妻と、会社員上山信教さん(48)。

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 3月24日午後6時ごろ、土田さんの自宅前の市道で、市内の80代女性が運転する軽乗用車が街路樹に衝突。夕食の準備をしていた佳恵さんは大きな音を聞いて外に出ると、車両前部から炎が上がっており、自宅に戻り119番通報。八郎さんと現場を車で通りかかった上山さんは連携し、運転席でぐったりしている女性を救い出した。通報から6分後に消防署員が到着した時には、女性の車はほぼ全焼していた。

 同本部で表彰式があり、有馬雄二消防長が「とっさに行った的確で勇気ある行動に深い敬意と感謝を申し上げたい」と感謝状を手渡した。八郎さんは「入浴中だったが、ただ事ではないと思って飛び出した」と振り返り、3人は「助かって本当によかった」と声をそろえた。

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