大谷翔平の神走塁を封じたツインズ・コレア 大谷の大ファンの妹から「怒りのメッセージ」届く

大谷翔平が本塁に滑り込むも際どいクロスプレーに(ロイター=USA TODAY Sports)

【ミネソタ州ミネアポリス10日(日本時間11日)発】ドジャースの大谷翔平投手(29)は敵地でのツインズ戦に「2番・DH」で先発出場し、5回に右前打を放ち、3打数1安打だった。連続試合安打を7に伸ばした。本塁打は出ず松井秀喜が持つ日本選手最多の175本塁打はお預けとなった。試合のハイライトは7回に一塁から本塁へ激走してタッチアウトになった場面。大谷の神走塁をツインズのカルロス・コレア内野手(29)の鬼送球が上回った。胸を張っていると思ったが――。

見せ場は2―3の7回に訪れた。一死一塁で4番手の右腕スチュワートと対戦。1ストライクからの2球目、内角低めのカットボールで二ゴロに倒れ、走者として残った。続くフリーマンの右翼線を破る二塁打で一塁から本塁へ激走。右翼手キリロフの返球を中継したコレアが本塁へストライク送球してクロスプレーになった。神走塁で、捕手のタッチをかいくぐったかに見えて「セーフ」と判定されたが、チャレンジ(ビデオ判定)により判定が覆り、「アウト」になった。

ロバーツ監督が「コレアがエース級の返球を見せたね。あれは本当に素晴らしい野球のプレー。ショウヘイでなければ、先に進ませなかったように思う」と絶賛した超一流選手による紙一重の勝負だった。

コレアといえば、妹のレイバサンドさんは大谷の大ファン。一部では試合後、すぐに「アウトにするなんて信じられない」とメッセージが届いたと報じられている。

レイバサンドさんは前日まで現地観戦していたという。コレアは「ちょうど大谷見たさに昨日まで遊びに来ていたよ。普段は全然来ないのに、大谷が来るってなったら来る。うちに泊まったけど、僕ではなく大谷を見に来た」と笑った。

昨年12月9日の大谷とドジャースの合意もレイバサンドさんから教えられた。

「すぐに電話をかけてきて(興奮した高い声をまねして)『オオタニが700ミリオン(7億ドル=約1015億円=合意当時)だって!』。だから自分は『それは良かったなぁ。知らなかったよ』と言うと、『そうだよ、ドジャースとサインしたのよ!』って。『そりゃ、素晴らしいね。でも、彼と結婚するわけでもないのに、どうしてそんなにハッピーなんだい?』と聞くと、『だって、とにかく彼のことが好きなんだもん! だって、彼こそ世界一の選手なんだもん!』って言うから、『教えてくれてありがとう』」。兄として複雑な心境だったようだ。

真美子夫人との結婚を発表した際には「おー、あの時もテキストがすぐ来たな。『彼女がいたなんて知らなかった!』って。だから『多分誰も知らなかったんじゃないかな』って返したんだけど、彼の幸せを願って彼女も喜んでいるよ」

同じ1994年生まれの大谷とコレア。今季の対戦は今回の3連戦だけだが、ライバル対決は続く。

© 株式会社東京スポーツ新聞社