【東京スプリント】大井のジャスティンが2度目のV 西啓太騎手と坂井英光調教師の密なコミュニケーションが実を結ぶ

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

2020年以来2度目の東京スプリント制覇

4月10日(水)に大井競馬場で行われた東京スプリント(JpnⅢ・ダート1200m)は地元大井所属で5番人気のジャスティンが勝利し、JRAに在籍していた2020年以来2度目の同レース制覇を果たした。

抜群のスタートを切ったキュウドウクンにギシギシ、プライルードなど先行争いは激しくなった。12.2-10.6(22.8)というペースで3角に差しかかろうかというところでハナを奪ったのは1番人気のテイエムトッキュウ。2番手には大外14番枠のヘリオスが続いた。

それらを尻目にじわっと3番手までポジションを押し上げたジャスティンは、抜群の手応えで外を回して直線へ。残り200mでテイエムトッキュウを振り切ると、そのまま危なげなくゴール板を駆け抜けた。勝ちタイム1:12.3(重)での決着だった。

JRA在籍時は矢作芳人厩舎に所属し、重賞3勝をあげる活躍。昨秋に坂井英光厩舎に移籍してからも、東京盃3着、JBCスプリント4着など安定した走りを見せていた。今回は8歳を迎えた今年初戦。初コンビとなった西啓太騎手はレース後に「追い切りでコンスタントにコンタクトをとっていました。競馬での感覚について森騎手に話を伺ったり、レース映像を見て自分なりに考えていましたので、その辺がうまくいったのかなと思います」と振り返った。

そして坂井調教師も「西騎手と細かいところまで密に打ち合わせをして、この競走に挑みました。完璧に乗ってくれて良い結果が出て嬉しく思います」という言葉が表すように陣営の日頃の努力が実を結んだ。

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

クロジシジョーは追い込んで2着

2着は3番人気だったクロジシジョー。スタートで出遅れて後方からのレースとなったが、直線は内を突いて上がり最速37.1で追い込んできた。前には届かなかったが、ロスなく立ち回った戸崎圭太騎手の騎乗は良かった。

前走カペラSを2番人気で逃げ切って挑んだテイエムトッキュウは3着。ダートで挙げた3勝はいずれも中山コースで芝スタートだった。それらと比較するとスピードに乗るまでに時間を要した点に加え、パワーが求められる大井コースもプラスには作用しなかったと考えられる。しかし、力は出し切った。

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。



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