[ニューヨーク 11日 ロイター] - アジア時間の原油先物は、前日に約1ドル上昇した後、値固めの展開となっている。産油国イランが絡む形で中東危機が悪化する可能性が懸念されている。
0047GMT(日本時間午前9時47分)時点で、北海ブレント先物は0.04ドル高の1バレル=90.52ドル、米WTI原油先物は0.02ドル高の86.24ドル。
前日はともに1%超上昇していた。イスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの空爆で、イスラム組織ハマスの指導者ハニヤ氏の息子3人が死亡し、停戦交渉が頓挫する懸念が高まった。
今月初めにあったイスラエル軍によるとみられるシリアのイラン大使館空爆を受け、イランの報復も警戒されている。
ブルームバーグの10日の報道によると、米国と同盟国はイランまたはその代理勢力がミサイルやドローン(無人機)でイスラエルへの大規模な攻撃を近く仕掛けるとみている。
ANZのアナリスト、ダニエル・ハインズ氏は「イスラエルとハマスの戦争が中東地域でエスカレートし、原油供給がリスクにさらされる懸念が市場で強まっている」と語った。