京都府舞鶴市泉源寺の熊野神社で7日、鬼をおびき出して退治した伝説にちなむ神事「持立(もったて)御講之式」が執り行われた。氏子の代表らが的を弓で射て、一年の平穏を祈った。
「当人」と呼ばれる氏子代表6人と女児3人がお供え物と弓矢を持って参拝した。その後、当人が境内に設置された直径約70センチの的を射る儀式に臨んだ。
人身御供をすると見せかけ、鬼を弓矢で退治したという伝説に基づき、「鬼」と書かれた的の中央を狙って矢を放った。
江戸時代から続く神事で、太平洋戦争中や新型コロナウイルス禍でも途絶えることはなかったという。当人を務めた梅田尊久さん(78)は「今年も無事に続けることができて安心している」と話した。