ヒップドロップタックルの禁止を喜ぶレイブンズHCハーボー

ボルティモア・レイブンズのジョン・ハーボー【NFL】

ボルティモア・レイブンズのヘッドコーチ(HC)ジョン・ハーボーは昨シーズンに、タイトエンド(TE)マーク・アンドリュースが旋回するヒップドロップタックルで重傷を負うところを目の当たりにしている。そのため、ハーボーHCはNFLがこのタックルテクニックを禁止することを強く支持していた。

『ESPN』によると、ハーボーHCは現地9日(火)に「選手が下腿(かたい)後部の上に落ちたら、それは塊が落ちるのと同じだ。重傷を負う可能性が25倍になる。だから、それは本当に良くないプレーで、禁止されるべきだった。いわゆるヒップドロップタックルがなくても、みんなちゃんとタックルするはずだ。それより前の100年間はヒップドロップタックルなんてなかったのに、みんなうまくタックルしていたのだから」と述べたという。

新たに禁止されたヒップドロップテクニックを使った選手には、15ヤードのペナルティが科される。しかしリーグは、審判がリアルタイムで正しい判定を下すことがいかに難しいかを考慮し、ヒップドロップタックルの使用に対しては、フラッグよりも事後的な罰金――“ヘルメットの使用”ルールの監視方法と同様――の方が多くなると予想していることを何度も示唆している。

NFLは先月、旋回するヒップドロップタックルが230回使用され、15人の選手がケガで欠場したと発表。NFLPA(NFL選手会)や多くの選手(特にディフェンダー)から強く反対されているにもかかわらず、他のプレーよりも負傷率が高いことから、リーグはこのプレーを禁止した。

抗議の声が上がっている一方で、ハーボーHCはディフェンス選手に問題はないと考えている。

「ヒップドロップタックルなんて、2年前か3年前まで聞いたことがなかっただろう?」と問いかけたハーボーHCはこう続けた。

「それはたぶん、ラグビーで発見されて、独立型のテクニックとして実行され始めたからだ。それは3つのパートからなる動きで、プレーを実行する必要がある。つまり、ボールキャリアーに十分に近づいて実際にその選手の腰のあたりをつかみ、自分の近くに引き寄せて腰をひねって回し、その選手の下腿後部の上に落ちる。そこまで近くにいるのなら、レイ・ルイス(元ラインバッカー/LB)がやっていたように、また、その100年前から誰もがやっていたように、その選手を包み込んでタックルし、地面に倒せばいい」

【RA】

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