【皐月賞】シックスペンス回避に“ニヤリ”の陣営とは 「想定10人気以下でも押さえるべき」爆穴候補が波乱の使者に

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14日、中山競馬場で第84回皐月賞(GI、中山芝2000m)が行われる。芝1800m超の重賞勝ち馬がバラバラの現3歳世代。どこからでも入れるとの表現が大げさではないメンバー構成だが、世代上位馬の1頭が不在であることに気が付く。

デビューから無傷の3連勝でスプリングSを制したシックスペンス(牡3、美浦・国枝栄厩舎)だ。

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■シャドーロールの怪物・ナリタブライアンの再来も……

新馬戦、ひいらぎ賞を経て臨んだ前走スプリングS。鞍上にC.ルメールを迎えたこともあり1番人気に支持されたシックスペンスは、驚愕のレース運びでその期待に応えた。

「当時は1番人気でしたが、単勝オッズは2.9倍。断トツ人気かと言われればそうではありません。ところがフタをあけてみれば他馬をまったく問題にしない圧勝劇。スプリングSで2着に0秒6差以上をつけた馬はミホノブルボン、ナリタブライアンなど数える程度しかいない、まさに名馬級の勝ち方でした。いやぁ、本当に強かった」(競馬ライター)

国枝厩舎といえばシャドーロールがトレードマークだが、派手な勝ちっぷりと合わせてナリタブライアンの姿を重ね合わせるオールドファンも。世代NO.1の可能性を秘めたシックスペンスの回避がもたらす影響は計り知れないだろう。

■差し馬が目立つ人気勢が波乱を“演出”

順調なら、シックスペンスはこのあと日本ダービーを目指すとのこと。同馬の動向を受け、もっとも期待で心が躍ったのがアレグロブリランテ(牡3、美浦・上原佑紀厩舎)だ。

「この馬の前走スプリングSは侮れません。1000m通過63秒1は1985年以降の同レース史上2番目に遅いペース。一見するとスロー逃げが功を奏した印象ですが、当時の中山競馬場は向こう正面で猛烈な向かい風が吹いていました。その風を先頭でモロに浴びながら、道中は風を避ける位置で運んだ3着馬に1馬身差。例年なら勝ち名乗りを挙げていてもおかしくないパフォーマンスでした」(競馬ライター)

スプリングSと同じ条件で行われた9R・スピカSは上位3頭が道中10番手以下。その結果をみると、逃げる競馬で2着入線のアレグロブリランテの価値も相対的に上がるというものだ。意外に思われるかもしれないが、風が与える影響は決して小さくない。

「ホープフルS勝ち馬レガレイラは豪快な差し脚を身上とする馬。朝日杯FS勝ち馬ジャンタルマンタルは距離不安から道中は中団あたりが濃厚で、無敗で重賞ウイナーに輝いた馬たちも4角先頭というタイプではありません。前に行く馬が人気薄想定となれば、マークは緩むはず。波乱の使者は逃げ先行馬に潜んでいるとの見立てです」(競馬ライター)

■2017年の3連単106万馬券の再現を……

皐月賞を振り返ると、良馬場で施行された年の穴馬は数知れず。記憶に新しいのは2017年で、アルアイン→ペルシアンナイト→ダンビュライトの入線順で3連単は106万馬券。4着クリンチャーと合わせて4角5番手以内を進んだ馬が上位を独占した。マークすべきは後ろ、との意識が働いた結果、大波乱決着となったわけだ。

決戦まであと3日。アレグロブリランテの存在から目が離せなくなってきた。

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(SPREAD編集部)

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