市貝町職員、時間外過少申告に2人が該当と判明 町長は給与カットと一部返納

 【市貝】町職員が時間外手当申請時に勤務時間を過少申告していたとみられる問題で、町は10日の全員協議会で、実態調査の報告を行った。昨年4月の残業時間が40時間を超えた職員8人のうち2人が過少申告に該当していたと判明し、入野正明(いりのまさあき)町長は給与などの一部返納を明らかにした。

 3月の定例町議会の一般質問で、職員の時間外手当申請時の勤務記録がタイムカードの記録より少なく記載されているケースが指摘された。町は3月27、29の両日、残業が多いといわれていた昨年4月の勤務実態について、40時間を超える職員8人に対面調査を行い、2人に過少申告があると分かった。

 法的には3年さかのぼって給与を支払う義務があるが、該当者の中にはその時の給与を請求しない意思を示している者もいて、町は対応を検討している。

 入野町長は、今回の問題など2件の対応の責任を取り、給与の20%を2カ月カットした上、一部賞与も加算し計65万円を返納する。さらに町は今後、全職員にアンケートを行うなどして、より細かく問題の実態把握に務める。入野町長は「管理職には再発防止を指示したい」と述べた。

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