《お客様は神様》という日本ならではの風潮を逆手に、酷い言動や理不尽な態度をとってくる【迷惑客】に遭遇したことはありますか? 傍から見ているだけでも、嫌~な気持ちになりますよね。
筆者の知人から聞いた迷惑客に遭遇したときの話をご紹介します。
パートのレジ打ちの仕事に励んでいた
私は、レジ打ちが仕事のパート主婦です。
お昼時や夕方は目が回るほど忙しいものの、それもやりがいの1つでした。
さらに、同じスーパーで働くパートさんは、主婦の方が大多数。
休憩時間には、夫や子育ての愚痴や悩みを吐いたりして、リフレッシュしていました。
流行り病により《袋詰め》サービスが終了に
あるとき、流行り病が世界規模で蔓延したため、レジでもその対応に追われました。
消毒の徹底やマスク着用など、面倒な業務が増えるばかり。
一方で、なくなる業務も。
それが《袋詰め》のサービス。
これまで、かごやエコバッグを持参してくれたお客様の買った商品をレジ側で詰めてあげる、というサービスをしていました。
それでも、病が流行っているなか、接触は最低限の方がお互いに安心で安全。
そうお達しがあってからはずっと、袋詰めはお客様ご自身でやってもらうようにしていました。
厄介な迷惑客に遭遇してしまう……
数年経ち、すっかり流行り病も収まってきたころ、厄介なトラブルが!
私のレジに、50代くらいの男性が会計をしに来ました。
無言で商品を放り投げる姿に
「嫌な感じだなあ」
と思っていました。
「おい、この袋に入れろよ!」
「早くしろ!」
持っていた袋をバンッと叩き渡してきたのです!
そこで、袋詰めはお客様ご自身でやってもらっていると伝えたのですが、
「そんなの知らねえよ!」
「ほかの店ではやってくれた!」
《とにかく袋詰めは店員がやれ》というスタンス一点張り。
私の話を聞いてくれないどころか、ずっと自分勝手な主張ばかり怒鳴ってきたのです。
さすがに怖くなってきたとき……。
店長が毅然と対応してくれた!
「ではどこの店舗で何日の何時ごろだったか教えてください」
「すぐに問い合わせます」
助けてくれたのは店長。
毅然とした態度で私の前に立って、対応してくれました。
すると、途端に焦りだす男性客。
「ど、どこでもいいだろ!」
「いちいち覚えてねえわ!」
相変わらず怒鳴ってきますが、店長は冷静に対応。
「うちの系列店すべてで、数年前から袋詰めのサービスはしておりません」
いつの間にか人だかりができており、周りの目が気になり始めたような男性客。
「二度とここには来ねえ!」
と捨て台詞を吐き、その場を後にしました。
その様子を見てスカッとした私。
何か理由があって袋に詰めてほしかったのかもしれませんが、今では、店長のおかげで話の通じない非常識なお客様が減って良かったね、と同僚たちと話しています。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:一瀬あい