イヌやネコなど、かわいいペットを室内で飼っている方もいらっしゃると思いますが、時に恐ろしい火事を引き起こすことがあるんです。キーワードは「もふもふプッシュ」です。
室内飼いの白いイヌ。おもちゃに飽きて、向かった先はキッチンです。
二本足で立ち上がると…。
無人のキッチンで、ガスコンロが点火してしまいました。
これは、2年前に実際に愛知県で起きた事故を、製品評価技術基盤機構(NITE)が再現したものです。
10年間で61件の事故発生
NITEによりますと、2022年度までの10年間でペットによる事故は61件発生し、そのうちおよそ9割が火事に至っています。なかでも、ペットの種類別で最も多かったのはネコによる火事で、半分以上を占める32件です。
ネコは高いところに登る習性があり、IHコンロのスイッチを押してしまったり、室内干しの洗濯物をストーブに落としてしまったりする危険もあります。
NITEは、ペットが誤って家電のスイッチを入れてしまうことなどを「もふもふプッシュ」と呼び、注意を呼びかけています。
もふもふプッシュによる火災を防ぐためのポイントをまとめました。
まずは外出する際、ガスコンロの場合は元栓を閉める、IHコンロの場合は主電源を切るということです。そうすればペットがコンロの上に乗って動かすのを防げます。
そして、目を離す際や出かける際は、ペットをケージに入れるということです。室内での放し飼いは、しっかりと見守れる時以外は控えたほうが安心です。
こういった細かい気遣いが、火災はもちろん、大切なペットの命を守ることにもつながります。