豊岡小再編整備 市が基本構想を策定 2032年度以降の竣工めざす 横浜市鶴見区

豊岡小学校の建替えに伴い、複合施設として再編整備の検討が進められている事業で、横浜市がこのほど基本構想を策定した。今後事業計画等を進め、2026年度以降の工事着工、32年度以降の竣工を目指す。

校舎の一部が築60年を超え、老朽化から建替えの検討が進められている同校。市はこれを機に、一緒に整備することで連携による相乗効果が期待できるとして、近隣の鶴見図書館や鶴見保育園、つるみ区民活動センター、そして民間機能等を複合化して建替えることを検討してきた。

基本構想では、「つながる学び舎」をコンセプトとし、子どもから高齢者まで安心して過ごせる場、生涯学習や地域活動を行える魅力的な場、地域の多様な思いが込められた新しいコミュニティの場とすることなどを目指す。

複合化と合わせ、現在4棟に分かれている小学校の校舎棟・体育館を集約化。多目的室や会議室を新設し、アリーナ面積720平方メートルの体育館を整備する。グラウンドは市の基準の3800平方メートル程度を確保したいとする。また、地域防災拠点としての機能のほか、図書館の蔵書の拡充も検討していく。

再編整備にあたっては、工事期間が長いことで児童の学校生活に与える影響や周辺道路の渋滞等を懸念する声もある。豊岡地区連合会の木佐美信行会長は「PTAや地元の要望はこれまでも伝えてきた。今回の構想はまだ計画が具体的ではないので、今後の推移を見守りつつ、子どもたちの教育環境を守り、より良い再編整備になるよう引き続き地元の声を伝えていきたい」と話した。

市は24年度中に事業計画等をまとめ、25年度から施設計画等の検討に入り、26年度以降から工事を進めたいとしている。工事期間は6年程度を予定している。

現在の豊岡小学校

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