中国平安保険の子会社、信託商品の返済延期 不動産危機で

[北京 10日 ロイター] - 中国の平安保険の子会社、平安信託は10日、約1億0700万ドルの信託商品について、不動産市場の危機を理由に返済が期限内にできず延期したと発表した。投資先デベロッパーの正栄地産を提訴するという。

不動産危機により金融市場でストレスが広がっている兆候が改めて示された。

同社は全体的な業績は安定しており、経営状態は健全だと説明した。

この信託商品は3月29日に満期を迎えた。2021年9月にローンチされ、国営メディアの証券時報によると、7億7200万元(1億0674万ドル)を調達した。

平安信託の昨年の収入は145億5000万元、昨年末時点の運用資産は6625億元だった。

正栄地産は現時点でコメント要請に応じていない。

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