熊本県山江村、小中学校でモノグサの学習プラットフォーム「Monoxer」の活用を開始

モノグサは、同社が提供している、記憶定着のための学習プラットフォーム「Monoxer(モノグサ)」が、熊本県山江村の小中学校(全3校)に4月から活用されることを、4月10日に発表した。

山江村は2011年から小中学校にてICTの導入を開始し、授業の質と児童生徒の学力向上を目的とした多岐にわたる施策を推進してきた。この取り組みは、2015年に全国学力・学習状況調査での日本一の成績という形で結実した。また文部科学省が端末の実践活用を紹介する「リーディングDXスクール」に山江村の3校が参加し、先進的なICT教育の事例として発信を行っている。

2020年度から2024年度にかけては、「夢を叶える山江村教育プラン」と題した教育振興基本計画を策定した。この計画は教育基本法第17条第2項にもとづくもので、夢あふれる教育の実現を目指している。この計画のテーマのひとつが「確かな学力の育成」で、デジタルとアナログの融合を通じて山江村独自の特色を生かした学力育成に取り組んでいる。

これまで山江村では「確かな学力の育成」を目標に多様な施策を実施してきたが、今回の「Monoxer」活用によってさらなる推進力を得ることを期待している。また、小中学校における英語教育も重要なテーマのひとつであり、「Monoxer」を活用して強化を図る。

山江村の小中学校(全3校)では、2023年度に「Monoxer」の活用に関する実証実験を実施した。この実験では、小学校での基礎学力の定着および中学校での家庭学習ツールとしての利用が検証された。「Monoxer」を通じた継続的な学習機会の提供が契機となり、児童生徒たちは自ら積極的に家庭学習に取り組むようになった。

従来の紙ベースの宿題では、すべての児童生徒に対して同一レベルの課題しか提供できなかったが、「Monoxer」を活用することでそれぞれの児童生徒の学習スピードに合わせた個別最適化が可能になった。また、教室での学びを、「Monoxer」を使って復習することで、児童生徒は学んだ内容を「使える知識」としてより深く定着できるようになった。この結果を受けて、山江村では今回「Monoxer」の本格的な活用を決定した。

2024年度の「Monoxer」活用方針

山江村の2校の小学校では、基礎学力の定着をテーマに漢字と算数を中心に「Monoxer」を活用し、状況に応じて理科や社会への拡大も検討する。中学校(山江中学校)では5教科すべてでの活用を計画しており、特に家庭学習の質と量を向上させることを目指す。

同社は、導入のタイミングで山江村の小中学校(全3校)に向けた合同操作説明会を開催し、教員が自由に「Monoxer」を活用できる環境の構築をサポートする。各学校から担当者を選出して「Monoxer」運用チームを結成する。同社の担当者と連携して目標設定と運用方針のすり合わせを行い、定期的に振り返りを実施する。

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