新サカスタ効果など影響 サンフレ、売上高が過去最高を更新 赤字幅はクラブ史上最大 23年度決算

 J1サンフレッチェ広島は11日、オンラインで取締役会を開き、2023年度決算(23年2月~24年1月)を承認した。売上高は前年度比1億8100万円増の41億9800万円と過去最高を更新。当期純損失は7億5700万円と2期連続の赤字で、クラブ史上最大の赤字幅となった。

 クラブは新スタジアム開業への投資として、当初から4~5億円の赤字を見込んでいた。ただ、シーズン途中の補強や外国人年俸に関わる為替の変動、引き抜き対策による年俸の引き上げなどで売上原価が同1億5400万円増。販売管理費も新スタジアム関連の費用が膨らみ、同1億7700万円増になった。

 売上高は入場料収入が同2億3500万円増。エディオンスタジアム広島の本拠地最終年で、入場者数が29万4103人と前年から8万4739人増の恩恵を受けた。広告収入は、新スタジアム効果で同1億6100万円増えた。一方、賞金収入は2億円減った。

 23年度は18億7900万円の増資を受け、債務超過の危機を回避。エディオンピースウイング広島が開業した24年度は大幅な売上増を見込む。仙田信吾社長は「にぎわうスタジアムを見て、慢心はしていないが自信はついた。24年度は何とか黒字を達成したい」と話した。

サンフレッチェ広島のエンブレム

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