【F1】RB角田裕毅を英国の老舗誌が異例の大特集「F1を救えるのは角田だけだ」

角田裕毅

F1のRBに所属する角田裕毅(23)が世界的に脚光を浴びる中で、創刊100周年を迎えた英国の老舗誌「モータースポーツマガジン」が異例の特集を組んだ。

角田は母国レースとなった7日の日本GP決勝で10位入賞を果たし、虎の子の1ポイントを獲得。さらに世界中のファンによる投票で最も印象的なドライバーを決める「ドライバー・オブ・ザ・デー(DOD)」でも2位に躍進した。

マシンの性能が上位陣と比べて差があるにもかかわらず、今季は3月末のオーストラリアGPでも7位入賞と躍進。その活躍ぶりは、今季のF1界で大きな話題の一つとなっている。

そして歴史と伝統のある「モータースポーツマガジン」が、ついに角田の快進撃に着目。しかも「2025年のF1を救えるのは角田だけだ」と題して、F1界の〝救世主〟と称えている。

同誌は「魂が滅びるほどの退屈に直面して、壊れたAIのオマージュに似たスポーツを救うのに必要なエンターテイメントをもたらすことができるのは、たった1人のドライバーだけだ。F1のヒーロー」と角田の魅力を絶賛。

さらに「(チームの)上位5位の順位がこれまで以上に確定していると各評論家が口々に言う今年、現状をひっくり返したのは角田だった。開幕4戦のうち、トップ10で争う予選に3回進出し(上位勢以外で)最多出場を果たした」と実力的に上位とは開きがあるRBでの〝まさか〟の躍進を強調した。

そして「RBは、この若い日本人ドライバーの才能だけで6位につけている。鈴鹿では中団時点で10位からは順位を落としたが、いつもの勇敢なやり方で反撃し、素晴らしいピットストップで再びポイント圏内でフィニッシュした」と日本GPでの走りを高く評価した。

こうした点を踏まえて同誌は「ホーナー(代表)とマルコ(博士=アドバイザー)は、これまでにも大胆でワイルドなドライバー選択を行っている」と強調した上で、こう〝進言〟した。「今こそ、レッドブルを変えるときだ――角田を連れてくるんだ!」。角田がレッドブルで優勝を争えるマシンに乗れば、フェルスタッペンの牙城を脅かしてF1界に旋風を巻き起こすと大きな期待を寄せたのだ。

モータースポーツの本場英国で権威ある同誌が、日本人ドライバーの角田をここまで大々的に取り上げて称賛するのは極めて異例。世界でその存在が脚光を浴びている。

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