新しいオフェンスを学び、リーダーとなるQBレビスには「やるべきことが山ほどある」とタイタンズHCキャラハン

テネシー・タイタンズのウィル・レビス【Cooper Neill via AP】 

ブライアン・キャラハンがテネシー・タイタンズのヘッドコーチ(HC)に就任してからまだそれほど日は経っていない。

それは2年目のクオーターバック(QB)ウィル・レビスにとっても同じだ。タイタンズの先発クオーターバックとして指揮を任されたレビスは、その座に付随するあらゆる責任を課せられると同時に、まったく新しいシステムを学ぼうとしている。

自主参加のオフシーズンプログラムは始まったばかりで、まだ参考となるサンプルサイズは小さいものの、レビスは今のところキャラハンHCに好印象を与えているようだ。それでも、24歳のシグナルコーラーに大きな責任がのしかかっていることに変わりはない。

現地10日(水)、キャラハンHCは「彼には2つ、やることがある」と報道陣にコメントしている。

「彼は人間関係を築き、リーダーになろうとするだけではなく、1年目で慣れ親しんだものとはまったく異なる新しいやり方やプレー方法を学ぼうとしている。彼には取り組むべきことが山ほどある」

新体制のタイタンズでリーダーとしての地位を確立すると同時に、新しいオフェンスを学ぼうとしているレビス。それは決して簡単な仕事ではなく、やるべきことはまだ多くあるものの、ここまではかなり好印象だと明かしたキャラハンHCは、こう話している。

「オフシーズンプログラムを始めてからの彼の態度や行動にはとても満足している。繰り返しになるが、まだほんの数日しか経っていないものの、彼がその役割でどこに向かっていくのか、本当に楽しみだ」

2023年NFLドラフト2巡目指名を受けたケンタッキー大学出身のレビスは、目を見張るような形でNFLデビューおよび先発デビューを果たした。負傷したライアン・タネヒルの代役を務めたレビスは、シーズン第8週に行われたアトランタ・ファルコンズ戦でタッチダウン4回を決めてチームを28対23の勝利に導き、長らく低迷していたタイタンズ攻撃陣に火をつけた。

しかし、レビスのルーキーシーズンは常に好調だったわけではない。レビスは9試合に先発して1,808パスヤード、タッチダウン8回(そのうち4回は最初に出場した試合)、インターセプト4回をマーク。戦績は3勝6敗だった。

レビスは今後、キャラハンHCと共に歩んでいく。キャラハンHCが昨季までシンシナティ・ベンガルズの攻撃コーディネーター(OC)としてQBジョー・バロウを指導していたことは、レビスとタッグを組んだ先の展開に楽観的な見通しを与えている。

キャラハンHCは何よりもまず、レビスに自分らしくいてもらいたいと願っているが、レビスは自然にそれができているようだ。

「ウィルにはウィルらしくいてもらいたい」と強調したキャラハンHCはこう続けている。

「彼は彼なりの方法でやらなければならない。その人の性格から外れたことをさせてはいけないし、そうすればその人らしくは見えなくなる。ウィルはありのままの自分を貫くという意味で素晴らしい仕事をしていると思う」

「ウィルには最高の状態でいてもらいたい。彼にはオフェンスのリーダーとして、フットボールチームのリーダーとしてやるべき仕事があって、彼はそれを理解していると思う」

キャラハンHCは今年のワークアウトで垣間見たことと、昨年のレビスのプレーをもとにそう結論づけている。レビスは素晴らしい腕を持ち、偉大になることを目指す、情熱的なコンペティターだ。

「私がこれまで見てきた限りでは、繰り返しになるが、私はまだウィルのことを日々学んでいる最中だが、彼は毎回、激しさと意志を持って施設にやってくる」とキャラハンHCは述べている。

「彼のプレーを見れば、それが分かると思う。その激しさや情熱が見てとれると思う。それは作られたものではなく、彼そのものなんだ。彼は自分を駆り立てるようなところがある。偉大な選手になりたいと思っているし、そのために必要な努力を惜しまない」

ベテランワイドレシーバー(WR)ディアンドレ・ホプキンスとすぐに息の合ったプレーを見せたレビスは今後、新加入のWRカルビン・リドリーともタッグを組む予定だ。とはいえ、埋めるべき穴はまだまだある。レビスは昨シーズンに頻繁に穴のあいたオフェンシブラインの後ろでプレーを余儀なくされていた。また、キャラハンHCはドラフトを控える中で、タイトエンド(TE)とスロットレシーバーの補強が必要だと指摘している。

しかし今のところ、1年目のヘッドコーチはタイタンズの若きフランチャイズQBからわずかに見てとれる輝きに満足しているようだ。それ以上に何もなかったとしても、レビスの偉大さへの願望は、将来に期待感を抱く出発点となっている。

「彼は自分のプレーを向上させたいという強い意志を持っている」と語ったキャラハンHCは次のようにつけ加えた。

「そういう部分があれば、本当にクールなことをたくさんするチャンスをつかめるのだ。でも、私はこの初期段階で彼からそれを見てきた。彼は中心でメモをとり、質問をしている。彼は、自分のプレーを向上させ、より良くなろうとしている選手にそのプロセスの初期段階で見せてもらいたいと思うようなことを、すべてやっている」

【RA】

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