金沢産タケノコ最高値6200円 初競り、昨年の半値

初競りに並んだ金沢産のタケノコ=11日午前5時半、金沢市中央卸売市場

  ●表年で入荷増

 金沢産タケノコの今季初競りが11日、金沢市中央卸売市場で行われ、213箱(1箱5キロ)が競り落とされた。最も高値が付いた1箱は最高等級「秀」(5本入り)の6200円で、昨年のほぼ半値だった。今年は収穫量が多い「表年」にあたり、入荷量が増えたことが要因とみられる。同日午後にも石川県内の店頭に並ぶ。

 収穫量が少ない「裏年」の昨年の初競りでは、「秀」は1箱だったのに対し、今年は8箱が競りに掛けられた。昨年の初競りの最高値は4本入りの1万1千円だった。

 金沢市農産物ブランド協会の虎本重会長(JA金沢市組合長)が「大変素晴らしいタケノコになった。金沢の方々が地元のタケノコを待っている」とあいさつ。村山卓市長が生産者らを激励し、松山貴之同JA筍(たけのこ)部会長が抱負を述べた。

 金沢産タケノコは県内の約9割の出荷を占め、加賀野菜15品目の一つに数えられる。えぐみが少なく、みずみずしいのが特長で、内川や富樫地区を中心に143人が栽培する。今年は4月下旬から5月上旬に出荷の最盛期を迎え、昨年の3.5倍となる420トンの出荷を見込む。

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